コラム バックナンバー

聴覚障害者向けウェアラブルデバイス (2015/3/25更新)

 開発した会社の社長さんは聴覚障害者で、定年後に聴覚障害者に本当に役にたつ機器を開発したいということで起業して生まれた製品です。利用されている方からも「使って本当によかった!」という声が数多く寄せられています。
 本製品の代表的な使用例は、来客が送信機のボタンを押すと腕時計の受信機が震えて光って教えてくれる、FAXが来ると受信を検知して教えてくれるといったことですが、他にも、銀行の窓口などで「順番が来たら送信機のボタンを押してほしい」とお願いすれば、いつ呼ばれるかを気にせず落ち着いて待てる、バイブレーションがあるので目覚まし時計代わりにもなるなど、開発者が想定していなかった利用方法にも価値を見いだされています。
 この「振動や光で伝えてくれる」という機能は、聴覚障害者だけでなく、騒音がひどい工場内、静かな環境が重要な図書館などでも重宝されており、実際に、それらの環境向けに販売も好調とのこと。障害者だけのものではない、まさに「ユニバーサルデザイン」を実現している商品、これからも数多く開発されるといいですね。


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手話と映画 (2015/3/10更新)

 昨年、ウクライナで作られた映画「ザ・トライブ」をご存知でしょうか。若者の眼を通した社会派の映画ですが、発表されるや世界中に衝撃を与えました! その理由は、世界初ではないかといわれる「全編手話のみ字幕も音楽もなし、キャストも全員聴覚障害者」という異色の演出といわれています。映画としての質の高さに衝撃の大きさもあいまってか、2014年カンヌ国際映画祭で批評家週間グランプリを含む3部門に輝いたほか、世界中の映画祭で話題になりました。
 日本では2015年4月中旬より全国で公開が予定されていて、聴覚障害者のみならず、多くの健常者の方々の期待も高いようです。
 すでに国内向けに試写会が行われ、いろいろな意見が出ています。
「手話はわからなかったが、表情や動作を見ているとだんだん慣れてきて、途中からは退屈どころではなくなった」「字幕がないので、画面を見て物語を読み取ろうと夢中になってしまった」等々。異色の演出に驚きの声が上がっています。
 また普通の映画でも字幕があれば、聴覚障害者でも楽しむことはできますが、映画弁士という存在をご存知でしょうか? 字幕とは別に映画の内容や台詞を、ほぼリアルタイムに手話で表現してくれます。昨年は、横浜の映画館で手話弁士付きの映画が上映され、字幕だけでは難しい細やかな表現や臨場感が味わえたと、聴覚障害者の方々に好評だったようです。
 2月には、京都にて「第11回きょうと聴覚障害者映像祭」が行われました。これは聴覚障害者が理解できるよう手話や字幕を付与した映像のコンテストです。今年は10作品の応募があり、聴覚障害者の結婚にまつわる実話をテーマにした地元京都の作品に大賞が授与されました。このように聴覚障害者のための映像作品が、今後増えていくといいですね。


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(次回の更新は3月25日前後の予定です。)

3月にロシアで冬期デフリンピック開催! (2015/2/25更新)

 いよいよ来月の3月28日からロシアで第18回冬期デフリンピックが開催されます。デフリンピックとは聴覚障害者のためのオリンピックで、夏期と冬期がそれぞれ4年ごとに行われています。今回の会場は、モスクワから約2,500kmほど東、カザフタンの北に位置するロシア連邦の都市「ハンティ・マンシースク(Khanty-Mansiysk)」です。近年、石油ブームで人口も増え、1989年の35,000人から2010年には80,000人までになったそうです。
 現在、障害者のオリンピックとしてはパラリンピックが有名ですが、パラリンピックはリハビリテーションを重視するのに対し、デフリンピックは聴覚障害者仲間の記録を重視しています。このためデフリンピックでは、コミュニケーションはすべて国際手話で行われます。また、スタートの音や審判の声にあたる部分をランプなどを使って視覚的に表示する以外は、すべてオリンピックと同じルールで行われます。この独創性を活かすため、現在デフリンピックは国際パラリンピック委員会には属しておらず、国際ろう者スポーツ委員会が独自に実施しています(つまりパラリンピックには、ろう者は参加していません)。冬期デフリンピックで行われる種目は、アルペンスキー、クロスカントリースキー、スノーボード、カーリング、アイスホッケーの5競技で、日本はアイスホッケー以外の4競技に22人の選手が参加します。
 デフリンピックには、パワフルでシンプルなロゴマークがあり、「手話」「ろう文化」「結束」というメッセージを現しています。日本も1965年から参加して、たくさんのメダルを受賞しています。今回も選手含め参加メンバー48名が「結束」して、良い結果をもたらしてくれるのを期待しましょう!


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(次回の更新は3月10日前後の予定です。)

手話通訳士試験、結果発表 (2015/2/10更新)

 1月末日に、手話通訳士試験(厚生労働大臣公認第26回手話通訳技能認定試験)の合格発表がありました。なかなか難しい試験で、今年は受験者数956名に対し、合格者106名(合格率11.1%)でした。これまでに手話通訳士として登録されている人数は 3,271人ですので、今年の合格者が加われば 3,300人を越えそうです。手話通訳士とは、手話を用いて聴覚障害者とその他の方々との意思疎通を仲介することが主な役割で、自治体における手話通訳者募集などでも有効な資格として認められていることが多いようです。
 本試験に関する数字を見てみましょう。今までの26回で、総受験者数は2万1456人、総合格者数は3,410人ですので、全体の合格率は約15.8%になります。この数字に比べると今年の合格率(11.1%)は低かったようです。また本試験の特徴として女性の合格者が多く、26回の男女合格者数は、男性416人に対し女性は2,994人を数えます。特に今年は、男性合格者は6人だけ! 手話通訳士は圧倒的に女性が多いようです。
 試験は学科と実技があり、学科は「障害者福祉の基礎知識」「聴覚障害者に関する基礎知識」「手話通訳のあり方」「国語」が、実技では「読取り通訳」「聞取り通訳」が行われます。問題を1、2紹介してみましょう。大変難しいですよ!
「手話通訳のあり方・問7」
日本手話の語のなりたちは、実在するものの外観や動作を写像するものなど、さまざまに分類される。なりたちが異なる語の組合せを、一つ選びなさい。1「男」と「お金」/2「木」と「責任」/3「北」と「中」/4「猫」と「魚」。
「国語・問7」
現代日本語の「進歩」の「ん」と同じ発音のしかたになる撥音「ん」を含む語を、一つ選びなさい。1「安心」/2「音楽」/3「困難」/4「洗髪」。
 皆さんもぜひ挑戦してみてください!
 問題文例は、社会福祉法人聴力障害情報文化センターのホームページより引用させていただきました(http://www.jyoubun-center.or.jp/slit/past-exam/)。正答は「手話通訳のあり方・問7>2、国語・問7>4」


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節分 (2015/1/23更新)

節分とは季節の分かれ目を指し、この時期災厄に会いやすいという考えから、厄を払うための風習のひとつが豆まきです。もともとは鬼を払う儀式で宮中の行事だったものが、江戸時代に庶民の間に広まったといわれています。大声で豆をまいて悪鬼を払い、戸口や窓にヒイラギやイワシの頭を刺したものを魔除けとして吊るしたりします。大阪では、この時期、太巻きを食べると縁起がいいといわれています。この太巻きを食べる風習は、コンビニエンスストアのキャンペーンで、いまや関東でも有名になりました。前記のようにもとをたどれば宮中の行事だった豆まきですが、現代はどんどんイベント化されて、最近では東京タワー近くで、大量の豆をまくイベントが話題をよんでいます。特に豆が大量で、今年用意されるのはなんと3トンとのこと。1人あたり3kgが用意され、目を守るためのゴーグルも提供されるそうです。なお豆まき用の大豆は、食用ではないくず豆で、買い付け先は東北農家限定とのことで、東北復興の一助ともなっています。


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(次回の更新は2月10日前後の予定です。)

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このホームページは、NHK放送技術研究所が収録した手話のデータに基づいて作成したCGアニメについて、手話を使われている方々のご意見を伺うことを目的としています。
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