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タイトル 日本ニュース 第252号
公開日 1945年(昭和20年)6月9日 日本ニュースについて

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チャプター

[1] チャプター1 豊田海軍総司令長官  01:39
[2] チャプター2 義烈 空挺部隊  06:20

再生テキスト

 全軍は無敵、必死の勇戦を続ける海軍部隊を率いて、豊田海軍総司令長官は陣頭に立つ。来る日も来る日も、沖縄戦線に、海の荒鷲は必殺突入の出陣を続け、そしてまた来る日も来る日も、来襲敵機を迎える我が最前線基地である。丹心報国の4つの文字に、豊田長官がその決意を託して、最前線の基地、あるいは神風、あるいは神雷特別攻撃隊の将兵とともに戦ったのである。
今も特別攻撃隊の神鷲は飛び立っている。これを見送る豊田大将こそは、帝国海軍の信頼を一身に集めて、弾雨の下に奮戦しているのである。大将はこのほど、軍令部総長に親補(しんぽ)せられ、全軍一致の奮戦は続けられているのである。

<**:
 隊は爆撃隊主力の制圧爆撃に接合して、22時を期して強行着陸後、一途該地敵地を爆砕。以後、海岸方向に戦闘縮小。その地区の軍事(聞き取り困難)本部長。>

<**:
 まず飛行機はこの滑走路の南端に着く。そうしたらば、敵はこの辺にうようよしている。これをただちに突っ殺して、この北、この滑走路の森林内について自分の行動に移る。>

 沖縄本島の北及び中両飛行場に強行着陸。敵陣並びに敵飛行機を爆砕せんとする、義烈空挺(くうてい)部隊員は、出発に先立って衣服に色を付けて迷彩を施した。この日、昭和20年5月24日のことである。奥山道郎大尉の統率の下に、壮烈なる作戦の開始を待つ義烈空挺部隊員は、部隊長の綿密なる軍装検査を受けるのであった。
破甲(はこう)爆雷をはじめ、新兵器を全身に取り付けた隊員に、部隊長は訓示した。今や沖縄の死闘、まさにたけなわにして、諸氏のこの一挙は、全軍の刮目(かつもく)して期待するところである。これに対し、奥山隊長は答えた。

<奥山隊長: ……変わりません。我々一同、最後の一兵となるも、任務に向かって邁進(まいしん)、もって重大責務をはたす覚悟であります。全員、喜び勇んで行きます。>

(万歳三唱)

杯を上げて必成を誓う奥山隊長。諏訪部編隊長。

<奥山隊長: 出撃に当たり、隊長として最後の訓辞を与える。待望の出撃の日は、ついに到来をした。平生、訓練の成果を発揮をして、敵アメリカの心胆を震駭(しんがい)し、全軍決勝の先駆けとなるはまさに今日である。>

 目的地を中飛行場に持つワタナベ大尉は、演習と同じ気持ちで放胆なれと諭したが、まさに子供のような朗らかさで、全隊員が搭乗機へ向かった。奥山隊長と諏訪部編隊長とはしっかりと手を握り合った。気合いはぴったりと合った。
奥山、諏訪部両大尉の隊長機を先頭に、重ね来たった猛訓練を生かすはこの日。しかも敵陣のまっただ中。全機、進発の令下る。打ち振る日章旗の波に送られて、義烈空挺部隊は沖縄めがけて離陸を開始した。1機、2機、3機。沖縄に戦う(飛行爆音・音声遮断)はもとより、全軍の神かけて祈るは大業成就である。勇士たちは満々たる自信に満ちて進発した。
月光、煌々(こうこう)として海面を照らす5月24日の夜、義烈隊の編隊は堂々と、しかも隠密に超低空で敵飛行場に迫っていった。

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