
視聴者からのご質問にお答えする「ハテナにお答えします」シリーズ。今回は、次の3つの質問・要望にお答えします。
- 「スロートレーニングを続けているけど、やせないのですが?」
- 「間違った低カロリーの食事を続けるとオンになるという“脂肪をため込むスイッチ”のオンオフの見分け方は?」
- 「運動も食事制限もなしのメタボ対策を知りたい」
「スロートレーニングで脂肪取れ~ん」
去年放送した「脳をだます!ラクラク最新筋トレ術」で紹介した「スロートレーニング」。動作をゆっくりと行うことで筋肉が酸欠状態になり、成長ホルモンが分泌されて筋力が増強することをお伝えしました。さらに、成長ホルモンには脂肪分解効果があり、ダイエット効果も期待できるともご紹介しました。
しかし、視聴者のAさんは番組を見てスロートレーニングに挑戦し、3か月続けましたが、やせるどころかむしろ太ってしまいました。いったいなぜなのでしょうか?
Aさんが期待したスロートレーニングのダイエット効果は、次の2つです。それぞれ、検証していきましょう。
- 筋トレそのものでカロリー消費
- 成長ホルモンが脂肪燃焼
筋トレそのもののカロリー消費の検証
まずは1の「カロリー消費」について。スロートレーニングは普通の筋力トレーニングに比べれば負担は少ないものの、体力をかなり消耗し、消費カロリーも多いように思えます。実際はどうなのでしょうか?
そこで、運動したときの消費カロリーを測定できる特別な実験室を使って、スロートレーニングの消費カロリーを調べました。スロー腹筋、スロー腕立て、スロースクワットを計15分間行ったときの消費カロリーは45キロカロリーでした。
これは、日常生活の中では「掃除機をかける」(46キロカロリー)よりも少ない程度です。スロートレーニングの筋トレそのものには、期待するほど大きなダイエット効果はないのです。
成長ホルモンの脂肪燃焼効果の検証
では、期待するもう1つの効果「成長ホルモンが脂肪燃焼」についてはどうでしょうか。私たちがカロリーを消費するとき、燃えるのは「糖質」と「脂質」です。ダイエットのためには、できるだけ脂質が多く燃えてほしいものです。
そこでスロートレーニングの前後で脂肪の燃える割合を調べたところ、トレーニング前は65%でしたが、トレーニング後は88%に上昇しました。比較のため、スロートレーニングをせず、ずっと安静したままの場合の測定も行いましたが、このような上昇は見られませんでした。
専門家によると、スロートレーニング後の脂肪が燃えやすい状態は、3時間以上は続くといいます。この時間をためしてガッテンでは「もっと激しく燃えたいのタイム」と名付けました。
この時間の間は、じっと安静にしていても、スロートレーニングをしない時に比べて、より多くの脂肪が燃えます。しかし、消費カロリーの全体量が少なければ、燃える脂肪の量も大した量にはなりません。
そこで、より大きなダイエット効果を得るためにお勧めなのが、ウオーキング、ジョギング、自転車こぎなどの有酸素運動です。「(脂肪が)もっと激しく燃えたいのタイム」の間に消費カロリーを大きくすれば、そのぶんだけ燃える脂肪の量も多くなるのです。
スロートレーニングを続けてもやせなかったというAさんに、トレーニング後にウオーキングなどの有酸素運動を行ってもらった結果、2週間で体重が3.7キログラム減少しました。
スロートレーニングに対して、筋力アップだけでなく、ダイエット効果も期待したい方は、スロートレーニングの後、3時間以内に有酸素運動をするよう心がけましょう。なお、この後でご紹介する「ちょこまか動き」も、スロートレーニング後に行えば、ある程度の効果があります。
低カロリーダイエットについて「例のスイッチ オン?オフ?」
今年1月に放送した「低カロリーダイエット」では、カロリーを抑えた食事でやせたつもりでも、体重は標準なのに脂肪が多い「隠れ肥満」の人がいること、そして、その原因の1つが体の「飢餓に備えろスイッチ」であり、このスイッチがオンになると、カロリーを抑えても、かえって脂肪をため込んでしまうことがあるとお伝えしました。
「飢餓に備えろスイッチ」とは、誤った低カロリーダイエットにより、体を守ろうとして起こるさまざまな体の変化を総称して、番組が名付けたものです。
スイッチがオンになりかねない食事とは、「糖質が極端に少ない食事」や「糖質以外が少ない食事」です。このような食事を長期間続けると、脳が身に危険が迫っていると判断してスイッチが入るため、脂肪をため込むことになるのです。
スイッチがオンの人は、糖質を減らしすぎないことが大切ですが、逆に、スイッチがオフなのに糖質を増やせば、そのぶん太ってしまいます。では「飢餓に備えろスイッチ」がオンかどうか、どのように見分ければよいのでしょうか?
「飢餓のキーが見つかった」
「飢餓に備えろスイッチ」がオンになると、冷え性、低体温、低血圧などの症状が表れることがあります。その原因は、交感神経の働きが弱まること。ということは、交感神経の働き具合を調べれば、スイッチがオンかオフかを判断する目安になります。
交感神経の活動度の目安は、心電図を解析するとわかりますが、一般家庭で誰にでも簡単に調べられる方法として「心拍数」による見分け方をご紹介します。
「飢餓に備えろスイッチ」見分け方
- 寝ているときの心拍数を測る(1分)
- 起きた直後の心拍数を測る(1分)
- 「起きたときの心拍数」から「寝ているときの心拍数」を引いて差を求める
※心拍数にはバラツキが大きいので、朝昼晩の食後以外の時に測り、平均値を用いて下さい。
(起きたときの心拍数)から(寝ているときの心拍数)を引いた値が、スイッチのオンオフの目安となります。この値が「+10から+20」であれば正常です。食事を低カロリーにしている人が「+9以下」のときは、交感神経の働きが低下、つまり、スイッチがオンになっている可能性があります。この場合は、食事での糖質の摂り方に注意してください。
なお、「低カロリーにしていなくて+9以下」の場合は、「飢餓に備えろスイッチ」以外の原因が考えられます。交感神経の活動が低下する原因には、寝不足やストレス、自律神経失調症など、さまざまな原因が考えられます。
メタボ対策について「タナボタ! メタボ脱出作戦」
Bさんは1年前、腹囲87.6センチメートルで血圧も高く、専門家からメタボ予備軍と言われていました。しかし現在では、腹囲は84センチメートルに減少、血圧も正常値になりメタボ予備軍から脱出しました。
Bさんにその秘密を聞いてみると、特に運動もせず、食事制限もしていないとのことです。いったいどうやってメタボ予備軍から脱出できたのでしょうか?
メタボ対策「ちょこまか動き」
Bさんが行ったのは、日常生活での運動量を増やすことでした。たとえば、徒歩での通勤では腕を大きく振って早歩き、職場ではコピー取りなどの雑用を自分でこなします。さらに、エレベーターは使わず階段を利用しました。こうした「ちょこまか動き」が、メタボ予備軍脱出の秘密だったのです。
ちょこまか動きがメタボ対策に有効であることは、大規模な調査で明らかになっています。ある調査では、肥満の人240人にちょこまか動きを実践してもらったところ、1年で体重が平均4.5キログラム減少、腹囲が4.1センチメートル減少しました。歩数計で調べてみると、ちょこまか動きによって1日当たり平均1600歩増えていました。
※体重や腹囲の減少には食事に気をつけるようになった効果も含まれていると考えられます。
実践!「ちょこまか動き」
「ちょこまか動き」を実践する具体的な方法の1つとして、国立健康・栄養研究所が公表している日常生活の3分間の運動量を点数化しました。ここでは、前出の調査結果の240人の「1日の平均消費カロリーに相当する運動量」を100点としています。
自分がいま行っている生活にプラスできる活動を組み合わせて100点にできれば、240人の調査結果と同様の効果が期待できます。たとえば、現在、毎日10分間自転車に乗っている方は、さらに3分プラスして13分間乗ると、25点を獲得できることになります(効果には個人差があります)。
- 階段を上がる: 50点
- ウオーキング: 31点
- 洗車、庭木の手入れ: 28点
- 自転車に乗る、子供と遊ぶ: 25点
- 風呂掃除: 22点
- 歩く、大工仕事: 19点
- 皿洗い、アイロンがけ、コピー取り: 14点
- 料理、洗濯(干す、たたむなどの動作を含む): 13点
※点数は、上記の活動を中程度の強度で行った場合のものです。

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