高速道路に5000羽!?サギ大集結

第527回「高速道路に5000羽!?サギ大集結」

2017/10/29(日)午後7時30分~

名古屋市近郊を走る高速道路に、衝撃の光景が広がっている。5000羽ものサギが大集結しているのだ。その光景は、まるで動物園のよう。集まるのはアオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、ゴイサギ、アマサギの6種類。毎年春から夏にかけて、蟹江インターチェンジの敷地内に巣を作り、ヒナを育てる。ここは日本最大級のサギの繁殖地だ。しかし、なぜこれほど危険な場所で子育てするのか?かつてサギは、田んぼが広がるのどかな里山に巣を作っていた。ところが、都市開発や住民とのあつれきによってすみかを追われていった。やがて、行き場を失ったサギたちがたどりついたのが高速道路だったのだ。ここは、住宅地から離れていて、人への影響もそれほど大きくない。おまけに道路に囲まれているため、天敵のテンやイタチなどが近づきにくい。サギにとっては安住の地なのだ。人々も、鳥と車の事故を防ぐための工夫を施している。高さ5mのフェンスを設置して鳥が低く飛ばないようにしたり、「鳥注意」の看板やハイウェイラジオを利用したりして、ドライバーが驚かないよう注意を呼びかけている。実は、サギがこの場所にこだわる理由がもう一つある。それは、高速道路周辺に広がる豊かな自然。コサギは田んぼで足を震わせてドジョウを追い出し、巨大なアオサギは長いくちばしで30センチもあるフナを串刺しに、体が小さく足の短いゴイサギは、田んぼの間の浅い水路で狩りをする。それぞれのサギが自分の特徴にあった狩りの場所を見つけ出していたのだ。やがて夏になると、巣立ちした子どもたちが大空を飛ぶための飛行訓練が始まる。高速道路という新天地で懸命に生きるサギたちの姿を追う。

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取材こぼれ話

高速道路に5000羽!?サギ大集結 編

お世話になりました!パトロールカー

今回の取材地は高速道路のインターチェンジ。サギを撮影するには高速道路を管理する会社の協力がどうしても必要です。そこで、黄色のパトロールカーに乗車させていただき、インターチェンジに向かいました。この会社では普段から高速道路での事故や故障、道路の破損などの対応で24時間パトロールを行っています。その合間を縫って私たちの撮影に協力して下さいました。こうした応援のおかげで、サギの貴重な生態を撮影することができたのです。みなさん、ありがとうございます!

つらい?楽しい? サギの識別調査

日本野鳥の会愛知県支部では、サギの飛来数を調査しています。調査の当日は、事前に集まって勉強会!画面にサギの動画を映し出し、クイズ形式で答えていきます。姿やはばたきの様子などから6種類を識別するんです。こうして観察眼を磨きあげているからこそ、たくさんのサギを正確に識別できるんですね。