参上!水辺の忍者 ヨシゴイ

第265回「参上!水辺の忍者 ヨシゴイ」

2012/3/25(日)午後7時30分~

日本有数の米どころ、新潟県の越後平野にある瓢湖は、田んぼに囲まれた小さなため池です。ここに、一風変わった鳥が暮らしています。全長30センチあまり、サギの仲間のヨシゴイです。一日の大半を、水辺に生えるヨシの茂みに潜んで過ごすため、姿を見ることは極めて難しく、その暮らしぶりはまるで“忍者”のようです。ヨシ原を歩くときは、ヨシの茎を足でつかみ、地上に降りることなく草を渡り歩きます。人呼んで“忍者歩き”。上空から敵が近づけば、ヨシの葉そっくりになりきる“葉隠れの術”で身を隠します。そして水面がハスの葉に覆われると、不安定なハスの葉を軽々と移動。その様子はまるで“水ぐもの術”です。狩りの腕前も超一流。ヨシやハスの茎にじっと掴まり、身じろぎもせずに獲物を待ちます。そして小魚が近づいた瞬間、首を普段の2倍以上の長さに伸ばし、一瞬で仕留めるのです。狩りの成功率は90パーセント、動物界トップクラスという名ハンターです。初夏、子育ての季節を迎えると、ヨシゴイは水辺に生えるヨシの茎を器用に編み込み、空中に浮かんだ巣を作ります。陸からも空からも敵の襲来を寄せ付けない完璧防御のすまいは“忍者屋敷”そのものです。暮らしの全てをヨシに頼り、忍術さながらのスゴ技を操って生き抜く鳥を、野鳥の楽園・瓢湖で追います。

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取材こぼれ話

新潟県瓢湖 編

ヨシ原でドロン!鳥が消えた?

みなさんはヨシゴイという鳥を聞いたことありますか?あまり聞き慣れないかもしれませんが、日本のため池では結構普通にいる鳥なんです。でも、実際にその姿を見たことがあるという人は多くありません。その理由は、一日中ヨシ原に潜んでいるからなんです。まるで忍者みたいに用心深いんですよ。

見つけにくいもう一つの理由は、気配を消すのがとても上手だからです。上空から天敵が近づいたり、もの音が聞こえたりすると、草につかまったまま首を細長く伸ばしてじっとし、ヨシの葉そっくりになりきるんです。まさに忍法“葉隠れの術”そのものです。驚いたとことに、ヒナたちまでもが、親とそっくりに首をニョロニョロ伸ばしてこの技を披露します。ヨシゴイの驚きの技、とくとご覧ください。

どうして?水面歩きのひみつ

夏、湖面をハスの葉がおおうと、ヨシゴイはその上をスイスイと歩き回ります。はたから見ると、まるで“水ぐもの術”を繰り出しているかのようです。どうしてそんな風に歩くことが出来るんでしょうか。謎に迫るため、今回、ある模型を開発しました。名付けて、ササゴイくんとヨシゴイくん。体の大きさも重さも実際の鳥を精密に再現した模型から、水面歩きを可能にするヨシゴイの技のひみつが見えてきました。どんな実験を行ったかは、ぜひ番組でご確認ください。