村で急増!ふしぎなタカ

第179回「村で急増!ふしぎなタカ」

2010/1/24(日)午後7時30分~

日本で繁殖するワシやタカの仲間で、50つがい前後と最も数の少ないチュウヒ。ところが、その巣が去年、秋田県の大潟村で一挙に22も発見されました。巨大な湖・八郎潟を干拓して作られた大潟村の環境とチュウヒの生態とが驚くほどマッチしていたのです。周囲50キロメートル以上もある広大な大潟村の8割近くが農地やヨシ原などの草原環境。この草原をチュウヒは巧みに利用します。チュウヒは草原スレスレを時速5キロメートルほどの超低空飛行で漂うように飛んでいます。これは、卓越した飛行技術を持つからこそできるチュウヒならではの飛行術。草深い草原スレスレを飛ぶ事で、草陰から不意打ちして、ネズミや小鳥などの獲物を狩るのです。また、狩りは必ず向かい風で行われます。これは、ワシやタカの中でも優れた聴覚を活かすため。風に乗って運ばれる音で獲物の存在を察知し、急襲するのです。また、草原で子育てする小鳥の巣を、ヒナたちの鳴き声を頼りに探し、上空から抑え込むように襲います。そんな草原での暮らしに適応したチュウヒが大潟村で急増しているのは、なぜでしょうか?昭和39年に村が開かれてから、村の人々は環境に配慮した農業を営んできました。農薬は全国平均の5分の1ほどしか使われておらず、農地には昆虫や生きものが多いのです。そうした小さな生きものがチュウヒの獲物となる小動物を呼びます。こうした豊かな生態系が全国でも群を抜いて多いチュウヒの生活を支えているのです。取材陣は半年に渡って大潟村のチュウヒに密着取材、ワシやタカとしては他に例を見ない飛行術、本邦初公開の子育てから、アクロバティックな求愛行動など、そのふしぎな暮らしぶりの一部始終を克明に記録しました。

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取材こぼれ話

秋田・大潟村 編

最後の難関に挑戦!

ワシやタカ、ハヤブサなどの猛きん類は、ダーウィンが来た!の視聴者の皆さんにも特に人気のあるテーマ。50年近い歴史を持つNHKの自然番組では、様々な猛きんを追いかけてきましたが、日本で繁殖する中で唯一、扱った事のない猛きんがありました。それがチュウヒです。

豊かな大規模農業の村

撮影に訪れたのは、秋田県大潟村。アラフォー世代の方は小学校の授業で必ず習ったはずの大規模農業の村です。日本第2の巨大な湖、八郎潟を干拓して作った村ですから、なにしろ広い!さて、どこから探したものか? 周囲50キロメートル以上もある広大な大潟村の8割近くが農地やヨシ原などの草原環境。この草原をチュウヒは巧みに利用します。チュウヒは草原スレスレを時速5キロメートルほどの超低空飛行で漂うように飛んでいます。これは、卓越した飛行技術を持つからこそできるチュウヒならではの飛行術。草深い草原スレスレを飛ぶ事で、草陰から不意打ちして、ネズミや小鳥などの獲物を狩るんです。 そんな草原での暮らしに適応したチュウヒが大潟村で急増しているのは、なぜか?昭和39年に村が開かれてから、村の人々は環境に配慮した農業を営んできました。農薬は全国平均の5分の1ほどしか使われておらず、農地には昆虫や生きものが多いんです。そうした小さな生きものがチュウヒの獲物となる小動物を呼びます。こうした豊かな生態系が全国でも群を抜いて多いチュウヒの生活を支えているんです。わたしたち取材陣は半年に渡って大潟村のチュウヒを密着取材、ワシやタカとしては他に例を見ない飛行術、本邦初公開の子育てから、アクロバティックな求愛行動など、そのふしぎな暮らしぶりの一部始終を克明に記録しました。