初公開!謎のバンザイ珍獣

第563回「初公開!謎のバンザイ珍獣」

2018/8/26(日)午後7時30分~

世界中で数々の珍獣を撮影してきたダーウィン取材班が、南米で「珍獣の中の珍獣」とも呼ばれる生きものの撮影に成功した!宇宙人のような大きな目に、死神のカマような鋭く曲がった爪、そして特技はバンザイ。謎すぎる珍獣の正体は、もふもふの体が超かわいいヒメアリクイ。世界で唯一、木の上で暮らす小型のアリクイだ。密林の中にいるため観察が難しく、生息数すらもはっきり分かっていないが、今回、世界で初めて長期密着に成功した。

樹上での移動はまるで曲芸師。かぎ爪と肉球のような足の裏で枝を挟み、長い尻尾で体を支えながら、一度も地面に降りずに枝を渡り歩く。さらに、食事も独特。他のアリクイの大好物・シロアリの塚には見向きもせず、カシューナッツの木をすみかにする樹上性のアリばかりを狙う。そこには植物とアリが作る不思議な関係をちゃっかり利用した効率的な狩りの技があった。さらに風変わりなのは子育て。母親と生後1か月のかわいい赤ちゃんが突然、大ゲンカ!? 2匹はお互いに爪を高く振り上げ、まるでバンザイのようなポーズで闘う。実はこのバンザイ、ヒメアリクイが身を守る時に見せる、とっておきの護身術。ケンカのように見えるこの行動には、身を守る術を子に伝えようとする親の愛がひめられていた。

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取材こぼれ話

初公開!謎のバンザイ珍獣 編

まん丸姿でカムフラージュ

撮影は、まず昼間のうちに主人公を見つけ出すことから始まります。相手は、細く分かれた枝の隙間などで、だいたい丸まって寝ています。ただまん丸になっているだけなのに、これがなかなか見つからない!研究者によると、これは敵の目を欺く技。生き物としての輪郭をなくして、枝や木の葉に溶け込んでいるんだそうです。特に親子は枯れ葉を抱いて、懸命にカムフラージュ!上手く隠れていますね。

珍獣探しは珍道中!?

撮影地のイーリャ・グランデ・サンタ・イザベル島。ここは島といっても、川の河口に出来た三角州です。川が上流から運んでくる砂が海の近くにたまり続けて、あちこちに砂丘が作られています。この砂地は4WDの車でも走るのに苦労するため、小型のバギーをレンタルすることに…。でも今度は窓も屋根もないので体も機材も砂だらけになってしまいます。そのため、露出した肌と機材には布を巻きつけてガード。まるでミイラのような姿ですが、これが最も快適な格好なのです。