意外に弱い!? ヒアリの素顔

第556回「意外に弱い!? ヒアリの素顔」

2018/7/1(日)午後7時30分~

日本を騒然とさせた猛毒のヒアリ。「火アリ」の名前の通り、針で刺されると火で焼かれたような痛みを感じる。人によっては強いアレルギー反応を起こして死に至ることもある恐ろしいアリだ。塚のように盛り上がった巣を作り、巣の中には20万匹にも達するアリがいるため、不用意に巣を壊すとたくさんのアリに何度も刺されることになる。アメリカやオーストラリア、台湾など世界各地で被害が拡大しており、日本でも昨年に続き今年も見つかった。なぜこれほど猛威をふるっているのか、その謎を探りに、取材班はヒアリの故郷アルゼンチンを訪ねた。すると、世界最大級の巨大アリや、凶暴なグンタイアリが幅を利かせる一方、ヒアリの巣はなかなか見つからない。ようやく見つけたのは、川沿いの荒れ地や宿泊施設の一角など条件の悪い場所ばかり。さらに、他のアリに巣を襲われて子どもをさらわれたり、天敵ノミバエの襲来におびえたりと、侵入地での傍若無人ぶりからは想像も出来ない弱々しい姿を目撃!これほど弱いヒアリが、どうして世界を震え上がらせているのか?それは、多くのライバルや天敵たちと長い間戦いながら身につけてきた旺盛な繁殖力や強い毒、攻撃性と言った性質が、ライバルや天敵がいない侵入地で爆発したのだと考えられる。そんなヒアリには、究極のスゴ技がある。川沿いの生息地はしばしば雨や洪水に見舞われる。すると、ヒアリたちは互いにつながり合って「いかだ」となり、漂着した先で新たな巣を作るのだ。今年も恐れられるヒアリ。対策のためのヒントもたっぷり紹介する。

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取材こぼれ話

意外に弱い!? ヒアリの素顔 編

ヒアリに刺されないように

今回、企画が通ってから、徐々に恐怖感が出てきました。人によっては死んでしまうと言うヒアリ・・・どうやって刺されないようにしようか・・・。同行いただいた研究者からのアドバイスは、ゴム手袋をはめ、さらにパウダーを塗ること。足は長靴にパウダーを塗りました。こうして防備している間はヒアリに刺されることはありません。しかし、カメラを操作するときなど、手袋をはずさなければならない時もあります。巣のそばに置いて撮影した小型カメラを素手で持ち上げた時、カメラにヒアリが付いていたんです・・・。低周波治療器のようなチクチクした感じで、ひどい痛みではありませんでしたが、しばらくするとかゆくなり、痕は1か月以上残りました。

虫の宝庫 南米の森

虫が好きな私にとって、海外ロケの楽しみの一つは、見たこともないような面白い形をした虫や珍しい虫を見ること。触角に「ぼんぼり」をつけたカミキリムシ、夕方になると突然飛び始める巨大なフクロウチョウ、カブトムシより立派な角を持ったフン虫など、興味深い昆虫にいろいろ出会うことができました。