海のチアリーダー! キンチャクガニ

第540回「海のチアリーダー! キンチャクガニ」

2018/3/4(日)午後7時30分~

世界自然遺産、鹿児島県の屋久島。島の北部に広がる美しい海に、今回の主人公のキンチャクガニは暮らしている。最大の特徴がハサミの部分にある白いポンポン。ポンポンを左右に振って、まるでチアリーダーの応援のような動きをする。この“ポンポン踊り”こそ、キンチャクガニが生きていくうえで欠かせないものだという。

その理由がわかるのは、天敵の肉食魚が接近したとき。キンチャクガニがポンポンをひと振りするだけで、相手が方向転換して去ってしまった。実はポンポンの正体は、毒針をもつイソギンチャク。だから魚は逃げていくのだ。ポンポンを振る踊りには、相手にイソギンチャクを見せ付けて威嚇する意味があるという。キンチャクガニはイソギンチャクを利用することで天敵から身を守っているのだ。

それにしても、キンチャクガニはイソギンチャクをどこからどうやって手に入れるのか?これまで研究者すら見たことがなかった。しかし、今回その瞬間を世界で初めて撮影することにも成功!ある日のこと、キンチャクガニが大きなイソギンチャクを岩から剥がし、そのままどこかへ運んでしまったのだ。ところが手に入れたイソギンチャクは色も形も大きさも、いつも持っている白いポンポンとは全然違う。このイソギンチャクが、本当にあの白いポンポンなのか!?観察を続けると、イソギンチャクをはさみで切りそろえて、好みのポンポンを作り上げることが判明。なんと約4か月もかけてイソギンチャクを白いポンポンへと作り変えるのだ。

イソギンチャクを巧みに利用して大海原を生き抜く海のチアリーダー、キンチャクガニのしたたかな生存戦略に迫る。

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取材こぼれ話

海のチアリーダー! キンチャクガニ 編

屋久島名物 絶品サバ

ロケ地は屋久島北部の一湊港(いっそうこう)。港の名物は「首折れサバ」。釣った直後に首を折ることで鮮度を保つ伝統の漁法です。炎天下の海でのロケのさなか、よく漁師さんに釣りたての首折れサバを頂きました。鹿児島ならではの甘い醤油と絡めて食べると、サバのプリプリの食感がさらに際立ちとても美味しかったです!苦しいロケが続く中、元気の源は、この絶品首折れサバだった!

台風直撃!キンチャクガニは無事か!?

ロケ中に台風が屋久島に上陸!海が荒れて1週間も撮影を中断することになりました。台風が去った後、宿泊施設の庭には2メートルもある鉄板が飛んできていて、台風の威力を思い知らされました。果たして、海のキンチャクガニは無事なのか!?心配しながら海に潜ると…いつもと変わらぬ元気な姿でポンポンをフリフリしていました。野生の生き物はやっぱりたくましい!