食虫植物×アリ 秘密のコラボ

第531回「食虫植物×アリ 秘密のコラボ」

2017/11/26(日)午後7時30分~

その名の通り“虫を食べる”世にも奇妙な植物、食虫植物。「キモカワイイ」と、最近ひそかなブームとなっている。二枚貝のように葉を閉じて虫を捕らえるもの、ベトベトする葉でトリモチのように虫に巻きつくものなど、その戦略はさまざまだ。中でもユニークなのが、葉の先がツボ状に変化したウツボカズラ。甘い蜜で虫をおびき寄せ、足を滑らせた虫をツボの中に溜めた消化液で消化してしまう。甘く危険な「死のワナ」を持つ植物なのだ。今回訪れた東南アジア・ボルネオ島は、ウツボカズラの種類が世界で一番豊富。フタで獲物を跳ね飛ばして捕まえたり、植物まで食べて栄養にしたりと、多種多様なウツボカズラが見られる。そんなウツボカズラの中でも、特に変わっているのがビカルカラータという種類。このウツボカズラは、なんとツボにアリを住まわせている。体長5ミリほどのアリ、シュミッツィーの最大の特徴は、泳げること。しかも泳ぐのは、他の虫がすぐに溺れ死んでしまう消化液の中だ。普段はウツボカズラの茎に巣を作り、ツボの中に潜んでいるが、ひとたびツボに獲物が落ちると、シュミッツィーは消化液の中を泳いで獲物を引き上げ、食べてしまうのだ。ウツボカズラにしてみれば、アリに住まいを提供したうえ、獲物まで横取りされて踏んだり蹴ったり。しかし、実はアリは、昆虫を細かく解体することで、そのままでは硬くて消化しづらい昆虫をウツボカズラにとって消化しやすくしていたのだ。さらにアリは、ウツボカズラの中に住む、ある厄介者も退治していた!ジャングルの小さなツボの中で繰り広げられる、食虫植物とアリの不思議な協力関係に迫る。

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取材こぼれ話

食虫植物×アリ 秘密のコラボ 編

ベテランカメラマンも大苦戦! 極小&超臆病アリのロケ

今回、撮影に臨んだのは、カメラマン暦40年以上、子どもたちに大人気の学習帳の表紙をほとんど撮影しているベテラン・山口進さん。その山口さんにとっても、今回のロケは難易度最高クラス!アリは体長5ミリという極小サイズに加え、超臆病。ツボにレンズを入れると、さっさと逃げてしまい、なかなか泳いでくれません。アリが慣れてくれるのを気長に待って、撮影。苦労の末カメラに納めた映像にご期待下さい!

ロケクルーにとっても“恐怖のツボ”ウツボカズラ

ロケ現場はまさにウツボカズラ天国。虫をたくさん捕まえたウツボカズラが足元に、頭上に、無数にぶら下がっています。ちょっと気を抜くと機材を引っ掛けてしまい、消化途中の“虫汁”を頭からかぶることに・・・恐怖!ウツボカズラにとってもクルーにとってもうれしくない事態を避けるべく、細心の注意でロケを続けました。

【ミニコーナーレシピ】 ウツボカズラごはん

つくり方

(1)もち米は水で洗ってざるに上げ、水気を切る。ウツボカズラは不要な部分を切り取り、よく洗って水気を切る。ココナツは半分に割って内側を削り、ココナツミルクを取り出し、砂糖を加えておく。

(2)ウツボカズラに7分目までもち米を入れ、その上からココナツミルクを注ぐ。

(3)蒸気の上がった蒸し器に(2)を並べ、中火で1時間ほど蒸す。

※ウツボカズラは、ボルネオ島では保護されており、観光客が勝手に採取することはできません。茶碗蒸し用の茶碗などで代用できます。