モロッコに和風ザル!? オスの子守大作戦

第520回「モロッコに和風ザル!? オスの子守大作戦」

2017/8/27(日)午後7時30分~

北アフリカ・モロッコの山の中。アフリカとは思えない雪景色の中、ニホンザルそっくりのサルが暮らしている。名前はバーバリーマカク。アジア以外に生息する唯一のニホンザルの仲間だ。このサル、外見とは裏腹にニホンザルとは全く違う暮らしをしている。その一つが食生活。バーバリーマカクが暮らすのは、アトラススギという針葉樹の森。木の実や果物などがほとんど得られないため、草や植物の根、木の皮など、質素な食生活に耐えなければならない。この厳しい環境で命をつなぐため、バーバリーマカクは徹底した平和主義を貫く。群れの中で順位を巡るケンカが頻発するニホンザルとは対照的。争いごとに無駄なエネルギーを使っているような余裕がないのだ。最もユニークな生態が、オスによる子守。歯をカタカタ鳴らして赤ちゃんをあやす独特の行動が、群れのあちこちでみられる。研究によると、オスたちは血縁関係に全く関係なく、子守をしていることが分かった。赤の他人の赤ちゃんを世話するオス。動物の中でも極めて珍しい行動だ。オスたちは進んで子守を請け負う事で、メスの信頼を厚くし、次回の繁殖を有利にしていると考えられている。オスたちはケンカの代わりに、子守でその力を競い合っていたのだ。本来ライバル同士のオス。赤ちゃんを一緒にあやすことで、関係も穏やかになる。かわいい赤ちゃんの存在が、群れの平和を支えていた!遠く離れたアフリカにすむ謎の和風ザル、その穏やかで不思議な暮らしを描く。

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取材こぼれ話

モロッコに和風ザル!? オスの子守大作戦 編

イギリスの新進気鋭カメラマンが撮影!

今回の番組の撮影は、特別にイギリス人の新進気鋭の動物カメラマン、マイケル・サンダーソンさんに担当してもらいました。モロッコに比較的近い地の利を生かし、1年間にわたって現場に何度も通いロケを行ったんです。撮影機器も、通常NHKのカメラマンが使う物とは違い、マイケルさん愛用の映画用のカメラを使用してもらいました。そのため、今回の映像にはフィルム調の独特の風合いがあります。そんな所もぜひご注目下さい。

ロケ飯は魅惑のモロッコ料理「タジン鍋」

モロッコと言えば、日本でもブームの「タジン鍋」料理。取材班もほぼ毎晩、「鶏肉タジン鍋のオレンジ添え」を食べて鋭気を養っていました。独特のスパイシーな香りと、鶏肉の濃厚なうまみにすっかりハマってしまいました。おいしいタジン鍋は、どんな田舎町の食堂でも食べられます。席に座ると、メニュー表も何もなく、とにかくタジン鍋が出てくるんです。それほど、タジン鍋はモロッコの人たちにとって定番料理なんですね。