驚き!!大都会のカワウソ家族

第513回「驚き!!大都会のカワウソ家族」

2017/7/9(日)午後7時30分~

大都会シンガポールに、意外な動物が暮らしている。野生のカワウソだ。ここ数年で数を増やし、ビル街を歩き回る姿が頻繁に目撃されるようになったという。現在、東京23区ほどの広さのシンガポール国内に、およそ10家族、70匹ほどが暮らしている。

シンガポールでは1970年代、開発により水辺が汚染され、川の魚が減ったためカワウソがほぼ絶滅してしまった。しかし、その後、環境が改善した事で、再び姿が見られるようになったと考えられている。街の人たちにも温かく見守られ、今やすっかり街の一員だ。

夫婦とその子どもたちが群れを作って暮らすカワウソ。強い絆で結ばれた家族は、何をする時もいつも一緒だ。ビルに囲まれた川での狩り。家族が総出で魚を追い込み次々に捕まえていく。カワウソは大食漢。一日に体重の2割、2キロもの魚を食べなければならないが、都市部では漁業が禁止されているため、獲物となる魚が豊富。家族が食べ物に困ることはない。さらに、都会には天敵のワニがいないため、水辺でのんびりとくつろぐ事もできる。カワウソにとって都会はまさに「楽園」のような環境なのだ。

しかし、子育て中の家族には都会ならではの苦労もある。住宅街で出会った家族はの縄張りは、コンクリートで護岸された岸が続くため、水に入るためには、高さ2mもの高さから飛び込まなければならないのだ。大人でもためらう高さだが、赤ちゃんは泳ぎを覚える時期がくると、この恐怖を乗り越えなければならない。果たして無事に飛び込みをマスターし、一人前のカワウソへの第一歩を踏み出せるのか?

家族の絆で都会をたくましく生き抜くカワウソたち、驚きのシティーライフに密着した!

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取材こぼれ話

驚き!!大都会のカワウソ家族 編

人間とカワウソの絶妙な関係1

シンガポールという国はつい最近、100年ほど前までは周囲をマングローブの森に囲まれた自然豊かな島でした。そこを人間が切り拓き、埋め立て、街を広げて、現在の高層ビルが建ち並ぶ世界有数の大都市が誕生しました。特に南部の人口密集地は緻密な都市計画の元に街が作られています。その様はまるで未来都市に作られた巨大な箱庭。カワウソたちはその箱庭の中を縦横無尽に駆け回っています。

人間とカワウソの絶妙な関係2

ロケの最中、市街地とはすこし離れた緑豊かな公園でカワウソを探していた時のことでした。ここに暮らすカワウソは、ビルが並ぶ市街地のカワウソよりも警戒心が強く、人間の存在に気付くと、すぐに水に潜り姿を隠してしまいます。

市街地のカワウソたちは「人に慣れた」からこそ「都会」の良いところを最大限利用することができるのだと気づきました。カワウソたちは、人のそばで世代を重ねながら、徐々に人との距離を縮めていったのかもしれません。シンガポールで生まれた人とカワウソの新しい関係が今後どう変化していくのか、興味は尽きません。