地味にスゴイ!謎の動物トピ 決死のお見合いパーティー

第512回「地味にスゴイ!謎の動物トピ 決死のお見合いパーティー」

2017/7/2(日)午後7時30分~

ケニアのマサイマラ国立保護区に「サバンナで最も地味」といわれる草食動物がいる。体長およそ1メートル50センチ、ウシの仲間、トピだ。全身が地味な茶色、これといった特徴がないのがトピの特徴だ。普段は数頭の小さな群れで暮らすため、サバンナでの存在感は超薄い。

地味なトピには、地味だからこそ出来る驚きの天敵対策がある。それが、他の草食動物の群れにこっそり紛れ込む「居候作戦」。例えば、食事をするときには、バッファローの群れに潜りこむ。バッファローは体が大きく、ライオンすら追い払ってしまう頼もしい相手。一緒に居れば、ライオンにびくびくする必要はないのだ。さらに休憩のときはインパラの群れの中へ。警戒心が強いインパラは、数十頭がそれぞれ別の方向を向いて常に敵を警戒するため、群れに入り込めばのんびり休憩できるのだ。目的に応じて居候する相手を変える、トピのとってもしたたかな作戦に密着した。

そんなトピが年に一度、ひょう変する。なんと五百頭以上が草原の真ん中に堂々と大集結し、「お見合いパーティー」を開くのだ。まず、オスたちは競い合うように全力疾走し、体力があることをメスにアピール。さらに、頭を突き合わせて力比べに明け暮れる。こうして、強いオスほどメスがいる集団の中央に、弱いオスは外側に追いやられる。集団の外側、戦いに負けた弱いオスは、ハイエナなどの肉食動物の格好の獲物になる厳しい仕組みだ。

取材班は、トピのお見合いパーティーに初潜入!地味にスゴイ戦略でサバンナを生き抜くトピの暮らしに徹底的に迫った。

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取材こぼれ話

地味にスゴイ!謎の動物トピ 決死のお見合いパーティー 編

地味にスゴイ!草食動物トピ

トピはライオンやチーターなど大人気の動物とは違って、観光客には見向きもされない地味な存在です。だから、普段、彼らの近くに車が止まることはほとんどないため、カメラを向けるだけでも警戒されます。遠くからゆっくり近付いても、いつの間にか遠くのほうへ移動してしまうんです。でも観察を続けていると、トピの嫌がらない距離がだんだんわかってきました。そして、カメラは地味なトピの巧妙な生き方を克明にとらえることができたのです。

みんなで雨乞い 雨よ降れ!!

年に一度トピが開く「お見合いパーティー」。パーティーが始まる条件は、少なくとも数週間、雨が降り続くこと。取材班が現地に入ったのは3月半ば。2月に雨が降り始めたと連絡があって、およそ3週間後です。ところが撮影を始めると、ずーっと晴天続き。いったん集まり始めたトピの群れは、どんどん少なくなってしまいました。雨を待ち続けること2週間以上、ようやく待望の大雨!真夜中の出来事でしたが、思わず一人で踊り出してしまいました!