水が大嫌い!珍魚・トビハゼ

第508回「水が大嫌い!珍魚・トビハゼ」

2017/6/4(日)午後7時30分~

魚なのに水が大嫌いな魚トビハゼが主人公。

九州北部、有明海の干潟に暮らす大きさ10センチほどのこの魚、一生のほとんどを陸上で過ごす。

普段は泥の上を這い回って暮らすが、潮が満ちてくると、連続ジャンプで水から避難、石の上に乗ったり、植物によじ登ったりして潮が引くのをじっと待つ。

トビハゼの体には、陸上で暮らすための秘密がたくさん詰まっている。得技は「高速ハイハイ」。胸ビレと腹ビレを交互に動かして泥の上を歩くようにはい回る。さらに呼吸法も独特だ。普通、魚は水の中の酸素をエラから取り込む「エラ呼吸」を行うが、トビハゼは皮膚から直接酸素を取り込む「皮膚呼吸」がメイン。呼吸の8割を皮膚呼吸に頼っているため、長時間水中を泳ぎ続けると窒息してしまうこともあるという。

7月。恋の季節が到来すると、オスは全身ピンク色に大変身。高いジャンプを繰り返し、メスを誘う。メスが近くに現れると、尾ビレを左右に大きく振る、なまめかしい腰ふりダンスで猛アピールする。そして最後は情熱的なキス!メスの頬に何度もキスを繰り返し、巣穴へと誘う。こうしてオスはメスを巣穴に誘い入れ、卵を産んでもらうのだ。

産卵後、ふ化まで卵を守るのはオスの役目。今回、取材班は特殊なカメラを使用し、巣穴の中の撮影にも成功。すると、驚きの子育て方法が明らかに!なんとオスは外の空気を吸い込んでは、産卵室で吐き出し、卵が孵化するまで新鮮な空気を送り続ける。干潟の水は酸素濃度が低いため、卵が水に浸かると窒息してしまうことがあるのだ。

水が大嫌いな魚、トビハゼの不思議な暮らしに密着する。

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取材こぼれ話

水が大嫌い!珍魚・トビハゼ 編

泥の上の撮影は大変!!

今回の主役、トビハゼは有明海の泥の上で暮らしています。取材チームにとって、この「泥」が曲者。腰まで沈んで、撮影なんてとても無理。困っていたら木道が!!ラッキ―!ところが・・・よい巣穴が木道からさらに離れたところに。あらあら!そこで早速ホームセンタ―で「すのこ」を購入。この「移動木道」で巣穴に近づき、撮影に成功しました!!

24時間監視 ふ化の瞬間の撮影に成功!

トビハゼは、泥の中に巣穴を掘ってそこで卵を守ります。巣の中はどうなっているのか?長崎大学の皆さんに協力していただいて撮影に挑みました。まず、卵が産みつけられている巣穴を見極めて内視鏡をセット。その映像を近くに張ったテント内に設置したモニターで、24時間監視し続けること3週間あまり。ある満月の夜、当番だった学生(野間さん)がわずかな異変に気付いた!感動的なふ化の瞬間は、ぜひ番組をご覧下さい!\(^o^)/

アパートで合宿生活!

今回は、巣穴の24時間監視体制を組んでいた事もあって、撮影スタッフと先生、学生さん全員で、アパートで合宿生活をしました。写真は、学生さんが作ってくれたある日の夕飯。地元の食材をフル活用!とってもおいしかったー!