センターをめざせ!イワドリ恋の大バトル

第507回「センターをめざせ!イワドリ恋の大バトル」

2017/5/28(日)午後7時30分~

南米スリナムの密林の奥深くに暮らす鳥イワドリが主人公。

オスはツメの先からクチバシまでほぼ全身鮮やかなオレンジ色をした美しい鳥だ。顔立ちも超個性的。頭の後ろからクチバシの付け根まで扇形の長い飾り羽が生え、背中にはフリルのようなフワフワの羽。なんともエレガントな姿の鳥だ。

繁殖期、数十羽のオスが求愛のため一か所に集まる。それぞれ直径1mほどの地面とその上空2〜3mの空間を自分の縄張りとして守り、朝から夕方までメスが来るのを待ち続ける。メスが近くにやってくると、オスは大きな鳴き声をあげ、地面に降り立って激しく羽ばたきながら跳ね回り、メスを自分の縄張りに呼び込む。さらにメスが近づくと、オスたちは一斉にメスに背中を向け、フワフワの羽を揺らすダンスでアピール。首を振って、頭の飾り羽も目立たせる。メスが気に入ったオスの後ろに降り立ち、背中をクチバシでつつくとカップル成立だ。

オスがメスにモテる一番重要な要素は、踊りではなくて縄張りの位置。縄張りが群れの中心「センター」に近いオスほど、メスにモテるのだ。しかし、群れの中心部の一等地に縄張りを構えられるのは、争いを勝ち抜いたほんの一握りのオスだけ。そのため、群れの中では、頻繁に縄張りをめぐる激しいバトルが起こる。

そんななか、せっかく近づいてきたメスを、突然、なぜか一匹のオスが攻撃して追い払ってしまった。実は、この不可解な行動こそ、モテないオスの切り札だというのだ。「センター」を目指して争うオスたち。イワドリの一風変わった恋のバトルに密着する。

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取材こぼれ話

センターをめざせ!イワドリ恋の大バトル 編

頼もしい!現地のポーターさん

今回の撮影地は、南米スリナムの密林の奥の奥。飛行機とボートを乗り継ぎ、最後は歩いてようやくたどり着きました。運んだ荷物の重量は、撮影機材や食料などで、なんと2トン以上!現地のポーターさんたちのおかげで、なんとか無事に運ぶことができました。

勇気満点!「センター」のロッキー

一番のモテオス・ロッキー。早朝、小型カメラを仕掛けていたときのこと。いつもより早く求愛場所にやってきたロッキーと鉢合わせ。でも、私が2mくらいの距離で作業していても、じっとこちらを見つめたまま逃げません。きっと怖いはずなのに。さすが「センター」。縄張りを守る勇気に感動しました!

美しい森にはトゲがある

撮影したスリナムの密林は、とても美しくステキなところでした。が、「美しいものにはトゲ」があります。木やシダ、ツルといった植物に鋭いトゲが多いんです。うっかりよろけた拍子に手をつこうものなら大変!生存競争の激しい南米の大自然。必死に生きる植物のたくましさに目を見張りました。

トリの撮影についてまわる「ダニトリ」

撮影は、迷彩柄のテントの中に隠れて行います。でも、鳥がたくさんいるところには、実は、吸血性のダニがたくさんいるんです!そのため、テントの中はダニ天国(地獄?)。容赦なく襲われました。撮影が終わると、近くの川でスタッフ同士、お互いの体にダニがついていないか確認するのが日課でした。