スゴ技連発!砂漠の“トゲトゲ怪獣”

第503回「スゴ技連発!砂漠の“トゲトゲ怪獣”」

2017/4/30(日)午後7時30分~

まるで怪獣!全身を鋭いトゲで覆われたモロクトカゲが主人公。暮らしているのはオーストラリアの中央部、エアーズロックの名でも知られる巨大な岩山ウルル周辺に広がる砂漠地帯だ。なんともいかめしい姿をしたモロクトカゲだが、大きさはわずか10センチほどの手のひらサイズ。その小さな体には、砂漠の厳しい自然を生き抜く秘策がいくつも詰まっている。

全身を覆うバラのように尖ったトゲは、鳥など天敵の攻撃から身を守るため。体をゆっくり前後に揺らす独特の歩き方は、風に揺れる植物を真似て敵の目をあざむく作戦だ。さらに、周囲の環境にあわせて、体の色を自在に変化させることまでできる。

食事法も独特。アリの行列の側に陣取り、目にも止まらぬ早業で次から次へとアリを舌でなめ取り、1日に750匹を平らげる。極め付きは、水の飲み方。水たまりにつかった足で水を吸い上げ、水に口をつけずに水を飲んでしまう。皮膚に細かな溝があり、まるでスポンジのように水を吸い上げ、口まで運ぶことができるのだ。この方法なら、わずかな水でも余すことなく利用できる。モロクトカゲはいくつもの技を駆使して過酷な砂漠を生き抜いてきたのだ。

スゴ技連発!全身トゲトゲの小さな怪獣、モロクトカゲの奇想天外な暮らしに迫る。

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取材こぼれ話

スゴ技連発!砂漠の“トゲトゲ怪獣” 編

超有名なのに、誰も見たことがない・・・

オーストラリア中央部の空港に降り立つと、出迎えてくれたのは今回の主人公・モロクトカゲが写る大きな看板。地元に人に聞くと、「どこにでもいるよ。」と答えてくれますが、よーく話を聞いていくと、何と10人のうち9人は実際に見たことがありません。実はモロクトカゲはカムフラージュがとても得意で、滅多に見つからないんです。私たちも見つけるのにとっても苦労しました。

規模が違う!デッカいオーストラリア

早速あちこち探しますが、よく見ると柵が続いています。ここは、日本にも輸出される牛の牧場なんだそうです。しかも、この敷地がとんでもなく広い!何と70平方キロもあるんだとか。これが1軒の牧場主が所有する農場の大きさだというんだから驚きです。牛は広大な牧場の中で半野生化し、時には野生の犬、ディンゴに追われたりしていました。

10年に1度の大絶景! 赤い砂漠に花が咲く

もうひとつ、今回のロケで驚いたのが、10年に1度という花の大開花が見られたことです。モロクトカゲが生息する“赤い砂漠”地帯は、雨がほとんど降りません。非常に乾燥した地域ですが、2016年は大量の雨が降りました。すると、あら不思議、砂漠のあちこちが花畑に!あの有名な岩山ウルル(エアーズロック)も花に包まれました。地元のガイドさんも滅多にない光景だと興奮気味に写真を撮っていました。

エアーズロックはウルルが正式名称

エアーズロックの名で有名な世界最大級の1枚岩。現在はウルルという名が正式名称です。1985年、エアーズロックと周辺の国立公園の所有権が先住民に返還され、名称も先住民の呼び名であるウルルに戻りました。ウルルは先住民にとっては聖地。撮影してはいけない場所や角度があり、私たちが撮影中もレンジャーが常に付き添い映像をチェックします。それだけ、先住民の文化を尊重しているんですね。