田んぼが大好き!里山の珍魚ドジョウ

第497回「田んぼが大好き!里山の珍魚ドジョウ」

2017/3/19(日)午後7時30分~

日本の里山に暮らすドジョウが主人公。「どじょうすくい踊り」発祥の地、島根県の里山を舞台に、ドジョウの暮らしに1年間密着しました。

春、田植えに備えて田んぼに水が入れられると、ドジョウたちも水路から田んぼにやって来ます。最大の特徴は口元の10本のヒゲ。このヒゲは匂いセンサー。泥の中に潜むユスリカの幼虫などが出すわずかな匂いを敏感に感知、濁った水の中でも狙った獲物は逃しません。天敵対策も万全です。サギなどの鳥からは、体をくねらせて一瞬で泥に潜る「ドジョウドリル」で身を隠します。さらに、強敵タガメの攻撃も、体を覆うヌルヌルの粘液を駆使してスルリとかわしてしまいます。

夏。田んぼの生きものたちに危機が訪れます。水温が上昇し、水が酸欠状態になってしまうのです。でも、ドジョウは大丈夫。口を水面に出し、直接空気を吸い込んで、腸から酸素を取り込む「腸呼吸」で酸欠状態をやりすごします。地味な姿のドジョウですが、田んぼで生きるための特別な技をいくつも持った魚なのです。

秋、ドジョウに最大のピンチが訪れます。稲刈りに備え、田んぼの水が抜かれてしまうのです。水のない田んぼの中には、逃げ遅れたドジョウが沢山。その後完全に水が干上がると、ドジョウも忽然と姿を消してしまいます。

ドジョウは一体どこに消えたのでしょうか?地元の方々と協力して、干上がった田んぼでドジョウの大捜索を敢行!調査を進めると、なんと乾いた土の中から、ウジャウジャと出てくるドジョウの大群を発見!その数、実に数十匹以上!世にも奇妙な光景ですが、これこそが、水のなくなった田んぼでドジョウが命をつなぐ秘策だったのです!

魚とは思えない暮らしぶりに驚きの連続!ドジョウの知られざる生態を大公開します。

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取材こぼれ話

島根県・奥出雲町の田んぼ 編

ドジョウのいる田んぼを求めて

今回の主人公・ドジョウは田んぼにすむ魚。ということで、まずはドジョウのいる田んぼ探しからスタートです。網とバケツを持って、「この辺りの田んぼにドジョウはいますか?」と農家さんに声を掛けてまわる日々。しかし、探せど探せど、ドジョウがいる田んぼは見つかりません。実は近年、ドジョウのいる田んぼはとても少なくなってきているんです。そんな中、「昔ながらの田んぼで、無農薬栽培を数十年以上続けている農家さんがいる」という情報をキャッチ!すがる思いで急行し、田んぼの中を調べると、たしかに沢山のドジョウが!やっとの思いで撮影場所を見つけて一安心。でも、本当の苦難はここからでした・・・・。

泥水との格闘!苦難続きの撮影

田んぼに暮らすドジョウは、普段は食べ物探しに没頭しています。撮影中も、泥をあさりながら泳ぎ回るため、周囲の水は徐々に濁っていきます。さらに、私たちの存在に気がつくと、ドジョウは一目散に泥の中へ逃げ込みます。逃げた時に大量の泥を巻き上げるため、こうなるともうお手上げ。一度水が濁ると、その都度撮影は中断。濁りがとれて再び撮影できるまで、数時間以上待つこともありました。田んぼの撮影は、泥水との戦いだったのです。今回の映像は、田んぼが濁っていないわずかな合間に撮りためたものです。取材班が粘り強く撮影を続けた情熱のたまもの。ぜひお見逃しなく!

本当に土の中にドジョウがいるの?

多彩なスゴ技の持ち主・ドジョウ。その真骨頂とも呼べる技があります。それは、水が干上がると土の中に潜って過ごすという大技。しかし私自身、実際に土の中にドジョウがいるのを見たことがありません。本当に乾いた田んぼの中からドジョウが出てくるのか?不安で眠れない日々が続きます。そして迎えた撮影当日、地元の方と田んぼを掘り返していくと、ビックリするくらい沢山のドジョウが出てきたのです!しかも掘り進めていくと、大集団になったドジョウの姿も!!みんなとても元気に生きていました。でも、どうして水のない土の中で生きられるのか?詳しくは、番組をご覧下さい!