南の島のモンスター!ヤシガニ

第492回「南の島のモンスター!ヤシガニ」

2017/2/12(日)午後7時30分~

世界最大最強の陸上甲殻類ヤシガニが主人公。

体重は最大で6kg、脚を広げた長さは1mにもなる巨体はまさにモンスターです。実は、ヤシガニは、カニとは言っても、ヤドカリの仲間。海から陸上に進出する際、重い殻を捨てたおかげで巨体を手に入れた変りモノなのです。

さらに、ヤシガニは見た目だけでなく、その力もモンスター級。大好物はヤシの実。大きなハサミで堅いヤシの実をバリバリと割って中身を食べてしまいます。

一体、その怪力はどれほどのものなのでしょうか?番組では、専門家に協力を仰ぎ、実験を実施。金属のパイプを差し出すと、ハサミに挟んで、見事につぶしてしまいました。そこで、人類代表の怪力自慢と握力対決!腕相撲の元世界チャンピオンとの一騎打ち!体重およそ2キロのヤシガニと、体重105キロの元チャンピオン、体重差は50倍。果たしてどちらが勝つのでしょう!?

今回、怪力を生かしたヤシガニの知られざる暮らしぶりを徹底紹介。大きな体から想像も付かない華麗な木登りの技。さらには、怪力がものを言う、ちょっと変わった恋の駆け引きにも密着しました。さらに、今までほとんど観察されたことのなかった、子どものヤシガニの撮影にも挑戦。親とは似ても似つかない超意外な姿を記録することに成功しました。

沖縄の多良間島を舞台に、まるで“モンスター”のように大きくて強いヤシガニの暮らしに迫ります。

※画像クリックで拡大します

取材こぼれ話

沖縄・多良間島 編

ヤシガニにも人にも大切な洞窟

夜行性のヤシガニたちが昼間を過ごすのは、薄暗く湿った洞窟の中。岩と岩の隙間でじっとしています。サンゴ礁が隆起してできた多良間島には、こうした洞窟がたくさんあります。それが、多良間島にヤシガニが多い理由のひとつとなんです。

実はこの洞窟、ヤシガニだけではなく、島の人々にとっても、とても大切なものなんですよ。理由は、中で湧き出している水。地下にたまった雨水が、貴重な真水として染み出しているんです。その内のいくつかは島の方たちに「ガー(自然井戸)」と呼ばれ、水道が通る50年ほど前までは生活を支える井戸として使われていました。今でも島の方たちは、井戸にいる神様にお供え物をして、感謝の気持ちを伝えています。

人もヤシガニも、上手く環境を利用しつつ、一緒に暮らしてきたんだなぁ〜そんなことを感じました。

食材として親しまれてきたヤシガニ

マクガン・アンマク・ハブガニ・・・ある調査によると、沖縄の島々には、ヤシガニのことを示す“地域名”が沢山あります。それは、地元の方たちがヤシガニに親しんできた証拠。今回お邪魔した多良間島では特に、ヤシガニは身近な存在です。森の中や海辺など、島のあちこちでみられる事、ユニークな風貌をしている事、、、ヤシガニが島の人に親しまれている理由は、それだけではありません。実は、ヤシガニは古くから島の人たちの大事な食料でもあったんです。その味は、丁度エビとカニの中間のような味でとても美味。今でも根強いファンも多いのだとか。

しかし現在、沖縄のヤシガニは数を減らし続けており、絶滅が心配されています。そこで、多良間島や隣の宮古島などでは、ヤシガニを守るための条例が制定されています。捕まえても良いヤシガニの大きさや、捕まえても良い時期が制限されているんです。

ユニークで迫力ある姿がいつまでも見られるよう、人間とヤシガニの丁度いい付き合い方が見つかるといいな、そう願わずにはいられませんでした。