アルプスのリス  天空の大決闘!

第491回「アルプスのリス 天空の大決闘!」

2017/2/5(日)午後7時30分~

4000メートルを越す山々が連なるヨーロッパ・アルプス。今回の舞台は、イタリアに位置するその南西部です。険しい崖の斜面では、ヤギの仲間アイベックスが草を食べています。上空では食物連鎖の頂点に立つイヌワシが旋回、急降下してアイベックスの子どもを襲うこともあります。春、斜面に空いた穴の中で、ある動物が冬眠から目を覚まします。アルプスマーモットです。ぬいぐるみのようなもふもふの毛に覆われた姿から、「アルプスのアイドル」として人々に親しまれています。この時期マーモットたちは1日中食べてばかり。冬眠の間に失われた体力を回復させるためです。群れのボスである親を中心に10匹ほどの家族で暮らし、普段は地面の下に掘り進めた巣穴の中で眠ります。まるで絵本の世界から飛び出したようなマーモット。ところが、その姿からは想像できない荒々しい一面を持っています。縄張りをめぐって、ライバルの家族同士が激しく戦うのです。戦いは“マーモットファイト”と呼ばれます。相撲の立ち会いのように両者が向き合い、はっけよ〜い、のこった!がっぷり四つから、相手を押し倒したり、突き出したり。あまりの激しさに、命を落とす者もいるほどです。アルプスの至る所で繰り広げられているマーモットファイト。一体なぜ、マーモットたちはかくも激しく戦うのでしょうか? そこには、アルプスで生きる者が背負わなければならない宿命がありました。天空のアルプスを舞台に、生き残りを賭けた戦いに明け暮れるマーモットに密着します。

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取材こぼれ話

イタリアアルプス『マーモット撮影秘話』 編

撮影現場の心強い味方

番組の舞台は、ヨーロッパに東西1200キロに渡り連なるアルプス山脈。その中でも南西部に位置するイタリアです。日本から飛行機で16時間。その後、車に乗り継ぎ3時間ほどかかります。今回は春と秋の2度、撮影に訪れました。春、マーモットが暮らす標高2000メートル付近には所々に雪が残っていて、朝晩は0度ほどにまで冷え込みます。さらにアルプスに吹きすさぶ強風や悪天候に見舞われるなど、高山の洗礼を受けました。

山中で長期間にわたる撮影は、近くの山小屋をお借りしながら臨みました。小屋はもちろん無人、ベッドと簡単なキッチンがあるだけです。毎晩、空腹でヘトヘトになって帰ってくる撮影スタッフ。元気付けてくれるものがありました。本場イタリアの「パスタ」。自分たちでふもとから担ぎ上げた大切な食材です。キッチンでは、イタリア在住の日本人コーディネーターと、マーモット研究者のハーデンバーグ博士とで、味を競いあう「パスタ対決」が勃発。“山小屋でパスタ”だなんて、日本ではなかなか想像しにくいですが、イタリアでは山登りの際にパスタやリゾットをお弁当にして持って行く方もいるそうです。上級者になると、ワインを背負って登山をすることも。

過酷な高山を生き抜くマーモットに負けないよう、「特製パスタ」で元気をつけながら撮影した今回の番組。イタリアの雄大な景色の中で生きるマーモットたちを、お家でパスタでも食べながらゆっくりとご覧頂けたら幸いです。