悲願達成!?アホウドリ移住計画

第467回「悲願達成!?アホウドリ移住計画」

2016/7/17(日)午後7時30分~

翼を広げると2メートル半。北半球最大の海鳥で、日本の特別天然記念物でもあるアホウドリ。かつて伊豆諸島や小笠原諸島など、日本各地の島々に数百万羽も生息していましたが、羽毛を取るための乱獲で絶滅寸前に追いやられました。長年の保護活動で復活しつつあるものの、最大の繁殖地である伊豆諸島の鳥島(とりしま)は火山島で噴火の恐れがあります。そこで2008年、前代未聞の移住計画が始まりました。小笠原諸島の聟島(むこじま)にアホウドリのヒナを移住させて人の手で育て、新しい繁殖地を作ろうという計画です。番組では、プロジェクトの開始当初から密着取材を続けてきました。
今年1月、オスのアホウドリ、イチローに初めてヒナが誕生しました。イチローは、プロジェクトが始まった2008年に聟島に運ばれ、人に育てられた最初の10羽のうちの1羽です。3年後の2011年、初めて聟島に帰還すると、2012年には他の島から来たメス「ユキ」と夫婦になり、初産卵に成功。さらにその後も2年連続で産卵に成功しましたが、これまでヒナが生まれることはありませんでした。そして今年、ついに生まれた待望のヒナ。無事に成長し、巣立ちまでたどり着けば、悲願である新しい繁殖地の誕生、歴史的瞬間となります。9年に及ぶ壮大な人と自然の物語は、いよいよ感動のクライマックスを迎えます。

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取材こぼれ話

小笠原・アホウドリの移住先 編

東京都の“秘境” 聟島(むこじま)

アホウドリ移住プロジェクトの舞台、小笠原諸島の聟島(むこじま)。東京都心からは、まず、小笠原諸島の父島まで行くのにフェリーで25時間。さらに、父島から聟島までは船をチャーターして3時間ほどかかります。しかも、島には港がないため、小舟で上陸しなければなりません。実は、番組では1カットも紹介できなかったのですが、4月に取材に行ったとき、波が高くて上陸を断念。スケジュールの都合もあって泣く泣く父島に引き返し、フェリーで帰るはめになりました。これまで世界各地をロケで巡ってきましたが、まさか東京都にこれほど訪れるのが困難な場所があるとは・・・、日本の自然の多様性をつくづく感じた瞬間でした。幸いなことに、5月のヒナの巣立ちの取材では、スムーズに上陸。歴史的な瞬間をスクープすることができました。9年におよんだ長期取材の成果、ぜひご覧ください!