謎の金ぴかクワガタ 輝きの秘密

第448回「謎の金ぴかクワガタ 輝きの秘密」

2016/2/21(日)午後7時30分~

今回の主人公は、熱帯、ニューギニア島の山奥だけに住むパプアキンイロクワガタです。普通、クワガタと言えば黒っぽい体をしていますが、パプアキンイロクワガタは「金色」の名のとおり、キラキラとメタリックに光輝く体を持っています。変わっているのは金ぴかの体だけではありません。両方の前あしには扇状の突起がついています。草の茎にとまると、突起をノコギリのようにギコギコと動かし、茎を次々に切り落としていきます。こうして、茎の切り口から染み出る汁をなめるのです。ところが、メスには茎を切るための突起がありません。そのためメスは常にオスの近くにいて、オスに食べさせてもらわなければなりません。この不思議なオスとメスの関係。オスにとっては繁殖相手を確保できるメリットがあり、メスにとっても十分に食べものを与えてくれるオスを選べる利点があると考えられています。

さらに、観察を続けていると不思議な現象を目撃。食べものとなる植物は広い範囲で生えているのに、キンイロクワガタのオスとメスが集まるのは、なぜか狭い1か所だけに集中しているのです。そこで、金ぴかの体をまねた模型を使って実験を敢行。キンイロクワガタが、仲間の輝く体を目印に集まっていることを突き止めました。金ぴかの輝きは、「構造色」と呼ばれる独特の色。見る角度によって微妙に色が変わるため、仲間同士の識別に役立つのです。

集まったクワガタたちの間では、子孫を残すための激しい戦いが勃発。オス同士のケンカは当たり前。メスとメスが戦ったり、果ては、オスがメスを投げ飛ばしてしまったり。パプアキンイロクワガタの恋のバトルは、並外れて激しいのです。

何から何まで常識外れ。謎の金ぴかクワガタの秘密に迫ります。

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取材こぼれ話

パプアニューギニアの山奥 編

なじみ深い虫!?パプアキンイロクワガタ

パプアキンイロクワガタが住むのは、ニューギニアの山の中。ジャングルをかき分けて探すのかと思っていたら・・・、まず現地で驚いたのは、「畑にいる」という事実でした。山の中の村々で、現地スタッフと共に金ぴかクワガタの目撃情報を探すと、あちこちで聞かれたのが、「うちの畑にいるよ!」の声。畑にお邪魔してみると・・・・、確かにいたんです!村では、毎年決まった時期に山の斜面に火を入れて作物を育てる“焼き畑農業”が盛んです。パプアキンイロクワガタは、その年の作物を収穫した後に生えてくる“ベニバナボロギク”という雑草が大好物。だから、村の人々は居場所を良くご存じだったというわけなんです。キンイロクワガタは、村の人々にとって、収穫の終わりを告げる“なじみ深い虫”だったんです。

ニューギニア もうひとつの“虫文化”

まだまだ昔ながらの生活が残っているニューギニア島。この島に暮らす人々にとって“虫”と言えば、観察したり、愛でたりする対象ではありませんでした。最も大切な目的と言えば・・・・そう、食べることです。今ではめったに食べられない“珍味”だそうですが、今回、運良くごちそうになる機会がありました。ロケ中のある日、これから虫を取りに行くという村人について行ってみると・・・畑の倒木から大量に出てきたのは、オサゾウムシの幼虫!!親指ほどの大きさの、白いイモムシです。「え!これを・・・!?」というディレクターの驚きをよそに、村人は「これがウマいんだよ!」と、にんまり。
料理方法はといえば、高温の油でさっと素揚げにして、塩を軽く振っただけのシンプルなもの。なかなかショッキングな見た目に、ちょっと勇気がいりましたが・・・・、いただいてみると意外に臭みはなく、クリーミーなコク&プチッ、トロッとした歯ごたえで、なかなかのお味?貴重な“珍味”、ごちそうさまでした!