オットセイVSホホジロザメ 世界一危険な海の攻防

第437回「オットセイVSホホジロザメ 世界一危険な海の攻防」

2015/11/15(日)午後7時30分~

映画「ジョーズ」で知られるホホジロザメ。体長は最大6m。そのホホジロザメの巨体が空中へ舞い、逃げるオットセイを捉えました! 衝撃的な狩りの光景が繰り広げられるのは、南アフリカの沖合に浮かぶシール島。ミナミアフリカオットセイの一大繁殖地です。毎年冬、1000頭もの子どもが生まれ、小さな島はオットセイの親子であふれかえります。その親子を狙って、魚類最強のハンター・ホホジロザメが島の周りに高密度で集まってきます。「世界一危険な海」とも呼ばれます。

今回、取材班はオットセイの模型に小型カメラを搭載した特製の「オットセイカメラ」や最新のドローンを駆使して、サメとオットセイの攻防を徹底解析!すると、まず見えてきたのは巨大ザメの豪快かつ緻密な作戦。ホホジロザメは、海底でオットセイを待ち伏せし、水面を移動するオットセイのシルエットから進路を予測し、急浮上。オットセイの死角から不意打ちをかけていました。ところが、オットセイも負けてはいませんでした。ホホジロザメにシルエットを発見されないように、夜、暗闇の中を移動したり、長距離を潜ったりして対抗。またジグザクに泳ぐことで、サメの予測をかく乱して、攻撃をかわす作戦があることも判明しました!

さらに取材班は、俊敏な泳ぎとチームワークを生かしてホホジロザメをほんろうする“究極の作戦”も目撃!危険な海で繰り広げられる命がけの攻防を描きます。

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取材こぼれ話

南アフリカ・世界一危険な海 編

オットセイはどこ!? 最初から苦労の連続

今回、事前の予想以上に撮影は難航しました。ホホジロザメとオットセイの戦いを撮影する近道は、呼吸のため水面へ上がってくるオットセイを追いかける方法。でも、海はとてつもなく広く、しかも波が立っていると姿は全くと言っていいほど見えません。それに、運よく見つけても、どういうわけかオットセイは真っ直ぐ進まず方向を変えてしまいます。結局、見失ってばかり・・・。こんな風に、オットセイを必死で探して、ひたすら追跡するという撮影方法を1週間以上続けました。

そんな中、私たちはオットセイの不自然な動きに注目しました。島と海を往復するはずなのに、あさっての方向を泳いでいくオットセイ。水中にホホジロザメがいるなら、危険な時間を短くするため、直線ルートを通るはずなのに・・・。私たちはその答えを探るため、オットセイの動きを空中から撮影しようとドローンを投入。すると・・・オットセイの動きに、規則性があることが映像から判明しました。ジグザグに進むように泳いでいたのです。研究者によれば、ホホジロザメに襲われにくくする作戦だといいます。そして、ドローンの映像からさらに、究極とも言えるオットセイの作戦も見えてきたのです。やられるばかりではなく、驚くほどしたたかなオットセイ。その頭脳的作戦の数々が、初めて明らかになります。

過酷な海・・・ かいま見えた母の強さ

今回、撮影を進めるなかで痛感したのはオットセイの母親たちがいかに過酷な環境で子育てしているのか、ということです。ホホジロザメの襲撃は、毎日何度も起こります。凶暴なホホジロザメがいつ襲ってきてもおかしくない海が、母親たちの日常なのです。実際、犠牲になるオットセイも度々目撃しました。そんななか、今でも脳裏に焼き付いている出来事がありました。ホホジロザメの襲撃を受けて、大怪我をしたオットセイのメスがいました。傷は自然界で生き残るのは難しいと思えるほど大きなものでした。しかし、そのメスは島を目指して必死に泳ぎ続けます。大量の血を流しながらも諦めることなく、ふらつきながらも遠い島を目指したのです。その表情は、まるで「我が子を島に残して自分は死ねない」そんな強い思いに満ちたものに見えました。番組を通して、生きもののたくましさ、親の子への思い、など様々なことが見えてくると思います。ぜひご覧ください。