命がけの子育て!カエル父さん奮闘記

第279回「命がけの子育て!カエル父さん奮闘記」

2012/7/8(日)午後7時30分~

アフリカ南部の乾燥した草原地帯。ここに体長25センチにもなる巨大なカエルが生息しています。アフリカウシガエルです。
乾燥が激しい冬は地中で冬眠して過ごし、夏、雨が降ると地上に現れ活動を始めます。食べるのは主に虫ですが、ときには別の種類のカエルやネズミなどの大物もペロリと食べてしまいます。

大雨が続き、草原に大きな水たまりが出来るとカエルたちが大集結。メスを巡るオスたちの大バトルが勃発します。体当たりや噛みつき、さらにはバックドロップばりの投げ技まで繰り出しての闘いは大迫力!見事に勝ち残り、縄張りを獲得したオスにはメスが寄り添い産卵します。

わずか2日でオタマジャクシが誕生し、父親になったオスは超“育メン”。カエルには珍しく、かいがいしく子育てをします。子どもであるオタマジャクシの群れを24時間ガードし、近づいてくるウシやヘビにまで果敢に攻撃を仕掛けます。

そんなカエル親子に、ある日、最大の危機が迫ります。照りつける太陽が水たまりを急速に乾かしたため、浅瀬にいたオタマジャクシが小さなくぼみに取り残されてしまったのです。なおも照り続ける太陽、あと2時間ほどで水は完全に蒸発し、オタマジャクシは干からびてしまいます。そんな大ピンチに気付いた父親ガエルは、カエルの仕業とは思えない、ある驚きの大工事を敢行します。頼もしいカエル父さんの、懸命の子育て物語に迫ります。

※画像クリックで拡大します

取材こぼれ話

南アフリカ共和国北西部 編

大ピンチ、カエルがいない!! クリスマスイブの奇跡

私は「ダーウィンが来た!」のディレクターを4年ほどやっていますが、今回ほど辛酸をなめたロケはありませんでした。というのも、約1か月間を予定していたロケのうち、最初の3週間、主人公のアフリカウシガエルに出会えなかったんです!こんなこと前代未聞です。

アフリカウシガエルは1年のほとんどを土の中で眠って過ごします。そして大雨が降った後の短い期間にだけ活動します。今回は例年、特に雨が多いはずの12月上旬に出かけたにもかかわらず、雨が全然降ってくれなかったんです。

てるてる坊主を逆さにつるしてもダメ、天に祈ってもダメ・・・。もうお手上げ・・・。
いろいろな人たちの期待を背負ってはるばるやって来た南アフリカです。もちろん気軽に諦めるわけにはいきません。胃に穴があきそうな日々が続きました。このとき、辛さを倍増させたのは気まぐれな週間天気予報でした。5、6日先に雨の予報があって期待すると、直前になって突然雨マークが消えてしまうことが何度もありました。

「この先、南アフリカに雨が降ることはもはや無いのでは?・・・」と疑い始め、ついに帰国もやむをえないと考え始めた12月23日。突然大雨が降ったんです。そしてクリスマスイブの朝、ついにアフリカウシガエルの大群を撮影することができました。私たちにとって最高のクリスマスプレゼントになりました。

アフリカウシガエルは、雨が降らなければ何年間も土から出てこないといいます。千載一遇のチャンスをものにした、まさに奇跡的な映像の数々、どうぞご期待下さい。