海へダイブ!巨大ペリカン

第268回「海へダイブ!巨大ペリカン」

2012/4/15(日)午後7時30分~

動物園の人気者、くちばしの大きな袋が特徴のペリカン。浅瀬にくちばしをつっこみ、大きな袋で魚をすくいあげる姿はユニークです。
ところがそのイメージを覆す驚きのペリカンがいます。
アメリカのフロリダ半島沿岸にすむカッショクペリカンです。

カッショクペリカンは魚を探して海上を飛び、獲物を見つけると一直線にダイブ!水中を泳ぐ魚を一瞬で捕らえます。ハイスピードカメラで捉えた超スローモーション映像から、豪快な狩りの秘密が明らかになりました。
海中に矢のように突き刺さったくちばしが魚の直前まで来た途端、下くちばしの大きな袋が突然“漁網”のように広がり、魚を包み込みます。袋は10リットルの水が入るほどの巨大サイズ。魚は逃げる間もなく袋に閉じ込められてしまうというわけです。
翼を広げると2メートルにもなるカッショクペリカンは、水中に飛び込んで魚を捕る鳥のなかでは世界最大。豪快な狩りは、幼いころから練習に練習を重ねて、ようやくモノにできる熟練の技です。

今回、この技を頼りにヒナを育てる親鳥の姿にも密着しました。カッショクペリカンに埋め尽くされた島で見つけたのは、3羽のヒナがいる家族。
一番小さなヒナは親からなかなか食べ物をもらえず、体の大きな2羽の兄弟から攻撃されてしまいます。
はたして末っ子は生きていけるのでしょうか?
豪快ダイブ一筋に、海に生きる巨大ペリカンの暮らしを、驚きの映像満載で紹介します。

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取材こぼれ話

アメリカ・カリフォルニア湾 編

撮影地はペリカンだらけ!楽勝かとおもいきや…

普通、ダーウィンの撮影って、主人公の動物を探すことから始まるんですが、今回のカッショクペリカンは違いました。海辺に行けば、ホントにどこにでもいるんです。釣り場やマリーナの桟橋などなど、海に出ればどこにでもいて羽を休めています。撮影初日に「これなら楽勝だね」と、スタッフ全員安心したものでした。

ところが世の中そんなに甘くはありません。特に撮影に関しては・・・。最も難航したのはペリカンの子育ての撮影です。事前の情報ではあちこちに繁殖地があるということだったのですが、巣のありそうな場所をいくつ回っても、ペリカンはたくさんいるんですが、巣がありません。どうやら気候が安定せず、子育てを始めるのが遅れていたようなんです。

広大なフロリダ湾の中を、小さなボートで行ったり来たりする日々が続きました。このままでは、番組にならないのでは・・・。撮影開始から10日、大食漢のカメラマンも食欲がなくなり始めた日のこと。ようやく、子育て真っ最中の島を見つけることが出来ました。

晴れているのに“雨”が降る奇妙な島

苦労の末にようやく見つけたペリカン繁殖地の島。巣の側に足場を組んで、朝から晩まで子育ての様子を見守りました。でもこの島、ちょっと変なんです。林の中に座っていると、晴れているにもかかわらず、空から雨のようなものが降ってきます。

正体は鳥たちのフン。この島には、ペリカンの他にサギやウもたくさんいて、頭の上は鳥の巣だらけなのです。お昼ご飯の最中、サンドイッチに“かぐわしい”液体が・・・なんてこともしばしば。でも苦労した甲斐があって、巣の中でペリカンのヒナたちが繰り広げる“意外な姿”を撮影することに成功しました。カメラマンが目に涙を浮かべながら撮影したという衝撃の映像、是非番組でご覧になってください。