我はイセエビ よろい武者

第215回「我はイセエビ よろい武者」

2010/11/14(日)午後7時30分~

日本の磯のエビやカニの仲間で最大のイセエビは、分厚いカラに覆われた「よろい武者」。カラを食い破る魚はほとんどいません。しかし、タコだけは例外。吸盤の並んだ足で動きを封じ、鋭い口でカラに穴を開け食べてしまいます。タコに追いつめられた絶体絶命の状況に現れたのは、これまたどう猛な肉食魚ウツボ。そこには驚きの展開が待っていました。お馴染みの高級食材イセエビの、知られざる生態に迫る新伝説です。

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取材こぼれ話

千葉県館山&静岡県西伊豆 編

イセエビはライトの光が大嫌い!

皆さんご存じの高級食材イセエビ。ちょっと気になるこの生きものに迫ってみたい。ディレクターの私は、この道50年の超ベテラン水中カメラマンとともに撮影に挑みました。向かったのは漁獲量日本一の産地・千葉県。まずは昼間に潜ると、岩の隙間に隠れているイセエビを沢山見つけました。「こんなにいっぱいいるし、この先撮影は楽そうだ。」しかし、この最初のもくろみは、すぐに崩れ去りました。夜、ライトを当てると、瞬時に岩陰に逃げてしまうんです。でもイセエビは夜行性で、何か活動している様子を捉えるためには、夜にライトを当てて撮る以外にありません。赤い光にはエビが反応しないという噂を聞いて、ライトを赤くしたりしましたが効果無し。50年の経験も歯が立たない、胃痛の日々が続きました。私たちに出来ることは、とにかくイセエビに出逢うチャンスを増やすべく、ただひたすら潜り続ける事だけ。心が砕けそうになったその時、なんとその必死の作戦が効果を現し始めました。イセエビが食事や求愛など何かに熱中していると、短い時間だけライトを気にしない瞬間があることに気付いたんです。今回の番組は、正にその小さなチャンスの積み重ねです。とにかく粘ってモノにした、"泥臭い"スクープ映像の数々、どうぞお楽しみに!

伝説のイセエビ洞くつを探検!

イセエビの暮らしぶりと共に私たちが撮りたかったのが、イセエビの大群がずらり並んだ姿。でも、館山は一つ一つの岩の隙間が狭いため、大群ではいませんでした。どこかにイセエビの大群はいないか、全国各地に問い合わせました。しかし、脈有り!と思っても、結局「昔は沢山いたけど今は少ない」という場所ばかり。こちらも諦めかけていたその時、目の覚めるような情報がもたらされました。静岡県西伊豆町のある無人島に海中洞くつがあり、そこに大群がいると言うんです。さらにその事が地元の民謡に歌い継がれている。そして、30年以上も誰も中に入っていない!私たちは地元の漁協から許可をもらい、漁師さんと共同で撮影に挑みました。なんと伝説の洞くつの中には、漁師さんもびっくりの世界が広がっていたんです!このスペクタル映像もたっぷり番組でご紹介します。