命あふれる日本(2)巨大魚コブダイ 王座決定戦!

第212回「命あふれる日本(2)巨大魚コブダイ 王座決定戦!」

2010/10/24(日)午後7時30分~

生物多様性に富んだ日本の自然を紹介する「命あふれる日本」シリーズ第2弾。舞台は日本海・佐渡。海底の岩山に「弁慶」と名付けられたコブダイがすんでいます。弁慶は体長1?を超す巨大なオスで、長年、岩山に来るメスを独占してきました。弁慶の王座を狙うのが20年来のライバル、ゴルです。コブダイの戦いの基本は"顔面対決"。大きな口をめいっぱい開き、オデコとアゴの張り出した顔で威嚇しあいます。けれども近年、弁慶は体力が衰え、王座が危なくなってきました。正念場の夏、果たして弁慶は王座を守り抜けるでしょうか?巨大魚コブダイが激突する大迫力の攻防をお送りします。

※画像クリックで拡大します

取材こぼれ話

新潟県佐渡 編

水中撮影の秘密兵器

日本海に浮かぶ美しい島・佐渡。私たちが向かったのは北東部の沿岸にある北小浦港。この港からほんの5分ほどボートを走らせた水面下に、今回の舞台「赤岩」があります。赤岩は高さ18m、長さ40m、幅20mほどの岩山です。6階建てのビルほどの高さがあって、間近でみるとスゴイ迫力です。
ところが、海の中で巨大な岩山を撮影するのって、想像以上に難しいんです!

全体像を撮ろうとして離れると、ぼやけてほとんど見えません。海の中には浮遊物(主にプランクトン)がたくさんあり、視界のいい時でも透明度は20mほど。遠くから撮るとボケボケの映像になってしまうんです。
だからと言って近づくと、あまりに大きすぎて通常のワイドレンズでは収まりきりません。う〜ん、困った・・・

そこで考え出したのが、“スーパーワイドレンズ”カメラ!
直径40センチ近くもある大きなレンズで、まるで巨大な中華鍋みたいです。でもこのおかげで、海中の大きな岩山も鮮明に撮れました。カメラマンも一安心。よかった、よかった。

美しい自然と心優しい人々

今回の取材は、"コブダイの戦い"をテーマに、5月中旬から9月中旬まで長期に渡って行いました。滞在中、海の中だけではなく陸上の撮影もたっぷり行いました。初夏から秋にかけて、佐渡の素晴らしい風景がたくさん撮れました。

梅雨にはアジサイ。夏はひまわりとたらい船、そして稲の成長。
殺伐(?)とした水中撮影の合間に、癒しの風景を堪能させてもらいました。

さらに、心温まる出来事が・・・
田んぼを耕しているおかあさんが、稲を撮影している私たちに、なんとスイカとトマトをくれたんです。うれしかった!ていねいにお礼を伝えてダイバー仲間と美味しくいただきました。本当にありがとうございました。

発見!コブダイの子供

今回のテーマは、巨大魚コブダイの顔面対決。大迫力の攻防は番組でたっぷりご紹介します。実は9月中旬、ちょっとうれしい出会いがありました。コブダイの幼魚がいたんです。これがまた、「えー!同じ魚?」って疑いたくなるほど、形、模様、色が成魚とは違うんです。

大人はどちらかというとずんぐりした体型で、顔には巨大なコブと張り出したアゴがあります。でも子どもは細長くスリムな体型で、体の色は鮮やかなオレンジに横一文字の白線。まるで熱帯魚のような姿です。

魚の世界では、幼魚と成魚の見た目が違うことは良くあります。でもコブダイほど親子で姿が違うというのは、とっても珍しいことなんです。