古代魚が跳んだ!

第001回「古代魚が跳んだ!」

2006/4/9(日)午後7時30分~

アロワナは体長1メートル、1億年以上もほとんど姿を変えずにアマゾンに住み続けている魚です。
巨体を躍らせて宙高く飛ぶ姿はダイナミックそのもの。
一体何のために、こんなジャンプをしているんでしょうか?

アロワナがジャンプをするのは決まって「水没ジャングル」と呼ばれるところ。雨季に川の水が周囲に溢れ出し、水浸しになってしまった森です。
ジャンプとどういう関係があるというのでしょうか。

周りにはライバルとなる魚も天敵もいっぱい。そんなアマゾンで、ずっと負けいくさを 繰り広げてきたアロワナの起死回生のワザがジャンプだというのですが・・・。

番組では、古代魚アロワナとライバルの1億年以上に渡る競争をひも解きながら、アロワナが編み出した大ジャンプの驚くべきメカニズムを徹底的に分析していきます。

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取材こぼれ話

アマゾン 編

移動はすべて船

今回、宙高く跳ぶ古代魚、アロワナを撮影したのは、今さら説明のいらない世界一有名な川、アマゾン。
よく「世界最大の川」と言われるが、どんな場所だか言葉で説明するのは、なかなか難しいものがあります。とにかく大きい!でもその大きさを見ることができないんです。当たり前ですよねえ、アマゾンの流域面積は日本の20倍以上あるんですから。 とにかく日本人が想像する「川」とは、スケールが違います。無数の川が網の目のように張り巡らされているアマゾンには、街と街を結ぶ幹線道路がほとんどありません。雨季と乾季で水位が10メートル以上変化するアマゾンには、道が造れないんです。まあ、川幅が広いところで数十キロもあるから誰も橋を架けようとは考えないのですが・・・。

アマゾンでは何を食べるの?

「アマゾンでは、どんなものを食べてるの?」と良く聞かれます。ちょっと冗談めかして「ピラニア」と言うと皆一様に「え〜!」と驚きます。でも、本当に食べるんです。唐揚げにしたり、スープにしたり。ちょっと骨っぽいので唐揚げは食べるのが面倒ですが、くたくたに煮たピラニアを漉して作るスープは濃厚な味でかなり美味しいと思います。綺麗な場所に住んでいる大型のピラニアがもし手に入れば、刺身にすると本当に美味しい!身がしっかりとしてる白身でタイの様な噛むとじわっとしみ出してくる旨みがあります。
アマゾンでおいしい魚ランキングを付けるとすれば、第1位はタンバキー。ピラニアの仲間ですが、木の実を食べている為、脂が多く、癖もないので炭焼き、唐揚げ、スープと何にしても美味しく食べられます。第2位はトゥクナレ。ブラックバスのような魚で、つり上げる時にジャンプして暴れるため釣り人に人気の魚です。これも、癖のない白身で炭焼きやスープにすると最高です。第3位は、変わったところでヨロイナマズの姿焼き。全身をヨロイのようなウロコで覆われているため、そのまま炭火で焼くと蒸し焼き状態になり美味しく食べられます
ブラジルの人の主食はごはん。だから日本人にとっては、全く問題ありません。そして、船の上ではアマゾンで捕れる魚をスープや炭焼きにして食べています。
ただしアマゾンに棲む人の主食は、イモの一種、キャッサバの絞り汁をパリパリになるまで煎ったファリーニャ。見た目は、トウモロコシの粉の様な薄黄色の粒状になります。現地の人は、そのままスプーンですくって食べますが、これはなかなか真似が出来ません。乾燥していて、時々石の様に堅い粒が混じっているからです。初心者は、ふりかけみたいにしてご飯にかけて食べるとパリパリした触感で結構おいしくいただけます。ちなみに、アマゾンの人は野菜をほとんど食べません。食べる習慣がないんです。

お風呂はアマゾン川

肝心の撮影の方は、10メートルの船を母船として現場近くの深い場所に停泊させて、撮影場所までは、小型のボートで入ります。赤道直下での撮影が続くので、毎日そうとう汗をかきます。撮影を終えて、母船に戻り片づけを済ませると早速体を洗います。でも、船なのでさすがにお風呂はありません。簡単なシャワーはあるのですが、水の勢いが弱いのでスカッとサッパリという訳にはいきません。やっぱり1日仕事をしたら思う存分水を使ってサッパリしたいですよねえ。船の周りを見渡せば、そこにあるのは世界一の水量を誇るアマゾン。と言う訳で、お風呂はアマゾンで水浴びとなるんです。まずは、デッキで体を洗い、頭からつま先まで全身を洗ったところで、そのまま川にザブーンと飛び込みます。アマゾン川というと、ワニやピラニアなど、危険な生き物がウジャウジャいると言うイメージがありますが、大丈夫。滅多にいません。それでも暗くなるとさすがに怖いので、夕方明るい内に飛び込むのは言うまでもありません。とは言え、これはアマゾン上流での話。中流から下流では、水も濁っていて何がいるのか解りませんので、くれぐれも真似しないで下さいね。

寝るのが難しいハンモック

水浴びして食事が終わるころには、すっかり日が暮れています。赤道直下のアマゾンでは、毎日ほぼ6時に日が昇り、 6時に日が沈むんです。暗くなった後は何もやることのない川の上の船暮らし。仕方がないので、9時か10時ぐらいには就寝します。船の上では、ハンモックで眠ります。疲れた体にとって睡眠は一番のご褒美。しかし、ハンモックで寝るには、かなりの慣れが必要なんです。普通、ハンモックで寝るというと、つり下げている布にくるまっている図を想像するのではないでしょうか?でも、そう単純ではありません。つり下げている2点を結んだ線に沿って寝ると、ハンモックがたわみ、皮に包まれたバナナの様な形になります。これでは、寝ている間ずっと腰が曲がった状態になり、朝起きたら腰痛でかなりつらい思いをするに違いありません。その解決策として、つり下げている2点を結ぶ線から体をずらし、斜め方向に寝るんです。説明すると難しいのですが、写真を見ていただければ解ると思います。ハンモックにも、実はシングルとダブルがあるんですが、幅の広いダブルの方が寝やすいんです。

赤道直下のアマゾンはさぞかし夜も寝苦しいと思いきや、ことのほか寒いのです。持っているだけの長袖、長ズボンを着込んで毛布を被って眠っても朝方は寒さで起きてしまうほどです。もっとも、これは奥地に入った時の話で、マナウスなどの街にいる時はかなり寝苦しい夜となります。
まあ、ハンモックで寝て、快適な朝を迎える事が出来たら、アマゾン免許皆伝と言ったところでしょうか。
船での生活も、慣れればなかなか快適なものです。