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タイトル ニュースハイライト 「田子の浦など 汚染深刻化」 公開日 1970年(昭和45年)12月30日

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 安保から公害へ。ことしは、公害問題が大きくクローズアップされました。

 公害で最も注目を集めたのが、駿河湾の、田子の浦。万葉の歌にも詠まれたこの海も、今は、ヘドロが浮かぶ、汚れた海になっています。

 漁民の引く網からは、背びれや、尾びれの溶けた魚がとれました。

 ヘドロの原因は、田子の浦付近にある、150の製紙工場です。

 これらの工場からは、ほとんど、処理されないままの水が川に流れ込み、100万トンと言われるヘドロが、田子の浦港にたまりました。

 ヘドロは、港の機能をマヒさせただけでなく、駿河湾にも流れ出し、海の自然までも、破壊してしまいました。

 こうした事態に、沿岸の漁民や住民は、抗議行動に立ち上がりました。

 8月9日には、沿岸の漁船、144隻が、駿河湾で海上デモ。

 漁民たちは、企業の責任を追及するだけでなく、経済の高度成長を優先して、国民の福祉をなおざりにしてきた政治に対する強い不信を示しました。

 政府は、公害対策本部をつくり、モデルケースとして、田子の浦を取り上げましたが、緊急対策だったヘドロ投棄も、住民の反対で暗礁に乗り上げたまま、年を越そうとしています。

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